ベビーカーも自転車も見当たらない
引っ越しをしてすぐ私が不思議に思ったのは、自宅近くでベビーカーと子ども乗せ自転車をほとんど見かけないことでした。そもそも道を歩いている人があまりいないので、都会のように道が舗装されておらず、ベビーカーで移動するのはひと苦労。
当時2人乗りベビーカーを利用していたのですが、その町でそんな物に乗っている子どもはおらず、周囲からはいつも珍しがられていました。
運転ができないと生活できない
そんなある日、次女の3歳健診のお知らせが届きました。会場は自宅から徒歩40分、バスもありません。ペーパードライバーの私は、夫に休みを取ってもらい車で健診へ向かいました。他の方はどうやって健診に来ているのか疑問に思った私は「もし私1人だったら今回の健診にも徒歩40分かけてベビーカーで行こうと思っていたが、他の方はどうしているのか」と職員さんに質問しました。
すると担当の職員さんはとても驚いた様子。そして今後、幼稚園入園となれば、徒歩圏内に幼稚園はなく、通園バスの運行もないので車での送り迎えが必須だと伝えられました。そうか、この土地では車の運転ができないと生活できないのかと痛感しました。
1時間かけてベビーカーで移動
夫と相談し、長女の入園前までには家族で東京に戻ることを決意。結果的に夫は仕事を退職し、東京で転職することとなりました。東京に戻るまでの1年弱、夫が仕事で車が使えない日には、私はベビーカーでどこへでも向かいました。
車で15分ほどのところに大きなアウトレットモールがあり、山道なのでベビーカーだと移動時間は1時間ほど。パン屋さんもアウトレットモール内にしかなかったので、子どもを遊ばせがてらよくベビーカーで向かいました。アウトレットに徒歩、ましてはベビーカーを押して行く人はいないようで、駐車場の警備の方に「それできたの?」と驚かれたのを覚えています。
結局、ペーパードライバーも克服しないまま、1年弱で東京へ戻ることが決まりました。東京に戻ったあと、車でそのアウトレットモールに行く機会があったのですが、この山道をよくベビーカーで登ったなと、我ながら自分の行動に感心してしまいました。都会とはまったく違った土地での生活は私にとって珍エピソードでいっぱいでしたが、今思い返せばどれも楽しい思い出です。
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著者:河原りさ
4歳と6歳の女の子ママ。花屋に勤務。都会のおでかけスポットや植物に関心あり。