夕方になると集まるモロッコの人々
私は現在モロッコで3歳になる娘を育てています。今回はモロッコの子どもたちの遊びの様子をお伝えします。
わが家では、娘がほしいというおもちゃは大抵買い与えていたので、持っているおもちゃは少なくはなかったとは思います。モロッコへ移住する際、だいたい大きなトランク3個が娘のおもちゃだけで埋まりました。
それでも日本にいるころ、小さな子どものいる友だちの家に遊びにいくと、本当にたくさんのおもちゃがあり、まだまだうちのおもちゃ少ない!?と思ったものです。
モロッコではおもちゃは持たないのが普通!?
モロッコにもおもちゃ屋はあり、日本と同じくらい、もしくはそれより高い値段で売られています。モロッコ人の収入を考えると決して安くはありませんが、レゴや人形、台所セット、人形用のベビーカーなど、子どもたちがほしがるようなおもちゃは揃っています。
ところが、小さい子がいる家にいっても、おもちゃがある家はあまりありません。あっても1つか2つ。日本の子どもたちのように、ひと部屋がおもちゃで埋まるようなことはありません。娘の従姉妹が遊びに来ると、目を輝かせて娘のおもちゃで遊び始めるので、おもちゃが嫌いということではなく、親が買い与えないんですね。
モロッコの子どもたちは外で遊ぶ!
では、子どもたちは何をして遊んでいるのかというと、外でサッカーをしたり、女の子は友だちと座っておしゃべりをしたりしています。ちょうど、わたしが子どもだったときの昭和の風景のようです。
モロッコではランチの時間が遅く、13時過ぎから始まり、その後、お昼寝タイムがあります。お店もその間は閉まっていることが多く、ちょうど、子どもたちが学校へ行っている時間でもあるため、夕方16時くらいまでは外は閑散としています。
16時くらいから、人がわらわらと外にでてきて、子どもたちが外で遊び始め、子どもを見守る親で溢れかえります。
公園ではシャベルセットが人気!
モロッコの子どもたちの目が釘付けになる砂場セット
子ども用の公園の数はまだまだ少ないモロッコですが、都市部にはちょっとずつでき始めています。そんな中、モロッコへ移住した際に、持ってくればよかったと思ったのがシャベルセット。これがどこを探しても売っていないのです。持っている子もまったくといっていいほどいない!
そこで、日本へ帰国した際に、簡易のシャベルセットをモロッコへ持ち帰り、公園に持っていきました。娘が遊んでいると、わらわらわらわらと、子どもたちが集まってきて、みんながやりたがります。おもちゃ屋でも売ればとても儲かりそうですね。
日本から苦労しておもちゃをたくさん持ってきたものの、モロッコへ来てから、あまり娘はおもちゃで遊びません。最低限のおもちゃがあればいいのだと、モロッコへ来て改めて実感しました。(TEXT:ヒロコ ラメッシェ)