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「またかよ…」推しに命をかける彼。普通のデートをしたかった私は…?!

社会人になりたてのころに、共通の趣味を持つ男性と付き合うようになりました。その彼にはとある一面があったのです。ここでは、彼とのデートで驚かされたエピソードをご紹介します。

 

「またかよ…」推しに命をかける彼。普通のデートをしたかった私は…?!

 

「またかよ…」推しに命をかける彼。普通のデートをしたかった私は…?!

 

共通の趣味を持つ彼との出会い

音楽好きな私はゴスペルサークルに所属しています。年に一度の定期演奏会を終えたあと、演奏会を聴きに来ていた男性と知り合いました。彼はサークルメンバーの同僚で、私より3つ年上。音楽という共通の趣味もあり、一気に距離が縮まって交際することになりました。

 

そんな彼は、キャラクター好きというかわいい一面があったのです。私が持っていたキャラクターがついているスケジュール帳を見て、「そのキャラかわいいよね」と言われたとき、男性でこのキャラクターを知っているのは珍しいなと感じました。私自身かわいいもの好きなので、彼とキャラクターに関する話題を共有できたり、テーマパークに出かけたりするのはとても楽しかったです。しかし、彼がキャラクターの誕生日や身長など詳しい設定までよく知っていることには正直びっくりしました。

 

キャラ好き彼が選ぶデートスポットは?

付き合いはじめた当初は、定番のデートスポットに出かけていた私たち。しかし、キャラクター好きという共通点が分かってからは、キャラクター雑貨を扱うショップやコンセプトカフェに出かけることが増えていきました。それはそれで楽しかったのですが、日を追うごとに彼の異常なほどのキャラクター愛についていけないと感じることも多くなってきたのです。

 

ある日、「たまには普通のデートをしたい」と考えながら待ち合わせ場所に向かうと、彼から「家電量販店に行きたい」と言われました。キャラクターショップで新商品チェック、といういつものプランでないことに少しうれしくなった私。

 

しかし、家電量販店に着くと……彼は、一直線でキャラクターグッズを扱うコーナーに向かっていきます。「ここは◯◯のグッズが豊富なんだよね」と嬉々としてグッズを選ぶ彼に、私はドン引き。戸惑いから不機嫌になっていく私の様子には一切気づかず、彼はただひたすらキャラクターに夢中でした。

 

価値観が合わない彼と心の距離が離れていき…

彼とのデートに疲れを感じるようになった私は、彼からお誘いがきても仕事を理由に断ることが増えていきました。だんだん会う頻度が少なくなり、ついには自然消滅に近い形で別れることになった私たち。

 

今思えば、キャラクターに対する情熱についていけないと感じた時点で、彼に自分の思いを伝えるという方法もあったと思います。そうすれば、もっと違う関係性を築くことができたのかもしれません。

 

彼と大きなケンカをすることもなく、一緒に過ごしいた時間は穏やかでした。しかし、長く信頼しあえる人間関係を結ぶうえで、大切なことを私はできなかったのです。彼との別れで、大切な人とはきちんと話し合ったり、ぶつかりあったりすることも必要だと学びました。

 

 

キャラクター愛が強い彼とのお付き合いを通して、人間関係の築き方を学んだ私。このときの反省を活かして、現在付き合っている彼とは、違和感を覚えたり、疑問に感じたりする点があったら、お互いに話すようにしています。ケンカをすることもありますが、ひとつひとつ乗り越えることで絆も深まっていると感じています。

 

著者/狩野ふみ
作画/ちゃこ

 

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