帰宅すると、空になったお弁当の容器とレシートが目に入った加奈子。よく見ると、お弁当は夫と息子の2人分しか購入されていませんでした。
(私のお弁当はなしか……)思わずモヤッとしていると、息子が「お母さんの分だよ!」と、半分残していた自分のお弁当を渡してくれたのです。
息子のやさしさに加奈子が思わずジーンとしていると、そこにお風呂から上がったばかりの夫がやってきて……?
夫の声を聞いた瞬間、妻の表情は硬くなって…
「れ、レシートあ……」
加奈子がそう言いかけると、
わざと言葉をさえぎるように「こっち来て」と、
呼び出した夫。
「遅かったけど、まさかレシート作るために
カフェで飲み直して来たんじゃないよな」
「そんなことしてない……!!
そんなに疑うならレシートの時間確認したら……」
すると、夫は「もういいよ」とひと言。
「明日早いからもう寝るわ」
そう言い放つと、寝室へと向かうのでした。
(え? あんなに探したのに見ないの?)
加奈子はまさかの展開に、
思わず拍子抜けしてしまうのでした。
◇ ◇ ◇
「レシートを探しに行てこい」と自分で言っておきながら、最終的にはレシートのチェックをしないなんて、ひどいですよね。必死でレシートを探したり、ママ友に助けを求めたりとレシートを見つけるために時間を割かれ、動き回っていた加奈子が不憫でなりません。