若返りに必要なのは「ジャストサイズのブラ」
更年期に入ると血行不良でバストが縮む、皮膚のハリが失われるなどしてバストが下がる、乳腺の萎縮でバストがしぼむ、といった「老けバスト」になってしまいやすいのでケアが必要です。
ここでいうケアとは、自律神経のバランスを整え血行を良くすること。マッサージをおこなうのも一つの方法ですが、不調を改善しなければたとえハリやサイズ感が戻ったとしても一時的なもので終わってしまうでしょう。さらにサイズに合ったブラジャーを着用することも有効です。
ブラジャーを着用せずブラトップのみを使用しているとバストが下がりますし、窮屈な補正下着は血行不良を招きます。ブラジャーのワイヤーが痛い、という人もいますが、ワイヤーの痛みは姿勢が悪くなっているサイン。骨盤が前傾した「反り腰」になって肋骨が開いていると、胸が左右に離れ、胸骨や肋骨にブラが当たって痛みを感じるのです。
ブラジャーを着用すると胸の位置も上がり、ボディラインが変わります。バストは女性ホルモン、自律神経と相関しているので、バストの位置が安定することで自律神経に良い影響が出る、とも考えられます。
若返り効果をもたらすブラジャーの選び方
ブラジャーを選ぶときのポイントは3つあります。
実店舗で試着をする
ブラジャーを購入するときは、アンダーバスト、トップバストを計測して自分自身のサイズに合った商品を選びます。ただし同じメーカーの同じサイズのものであっても着け心地は大きく変わるので、通販ではなく実店舗を訪れ試着することをおすすめします。
締め付けが強いと血行が悪くなるし、反対にアンダーバストが緩いとバストを支えられません。また実際に試着してみると、計測したときよりもカップが1サイズ上がる(下がる)ということもありますよ。
ブラジャーパッドは1/3以下のレモン型のものを
40代以上は胸を盛るためではなく、胸が下がるのを防ぐためにパッドを使います。ブラジャーの下辺に入れる、薄めで1/3以下のレモン型のパッドを使いましょう。もともとパッドが付いているものを選ぶと便利です。
アンダーベルトの伸縮性をチェック
胸を正しい位置にキープするためには、ある程度のフィット感が必要です。アンダーベルトがしっかり伸びていれば、バストの動きを妨げずに支えられるので伸縮性はとても重要。メーカーでは、ワコールのブラジャーはアンダーベルト、肩ひもともに伸縮性があっておすすめです。良いゴムを使っているのだと思います。
着けていて苦しい、と感じる場合はブラジャーが体に合っていないと考えてください。バストはAカップならみかん程度、Cカップはりんご程度の重さがあります。バストをブラジャーでしっかり体に密着させることで重さはラクになるもの。良いブラジャーは1日着けていてもほとんど存在が気になることはありません。体をラクにするためには本来ならブラトップではなく、ブラジャーのほうが適しているのです。
ブラジャーを着けるときの注意点
下がったバストの位置に合わせてブラジャーを着けると、胸は下がったままです。乳首がバストの真ん中辺りに来るようにベルトの位置を調整しましょう。
次章では閉経後の女性もバストアップできる「トリックマッサージ」を紹介します。
乳頭を刺激するだけ!マッサージでバストアップ
閉経すると女性ホルモンの量が減るため、脳が母乳の準備は不要と考え、乳腺が衰えていきます。そこでおこないたいのが脳をだます「トリックマッサージ」。母乳マッサージと同じような乳頭マッサージをすると、脳がまだバストを使うものだと認識し、乳腺が発達します。湯船の中でおこなってもOK! 週1回程度でも効果があるので試してください。
【1】乳頭と乳輪部をつまむ
左胸に左手を添え、右手の親指・人差し指・中指で乳頭と乳輪部をつまむ。
【2】1分ほど圧迫する
3秒くらいかけて少しずつ圧をかけていき、位置や方向を変えて1分ほど圧迫する。
【3】横方向にもむ
軽くつまみながら横方向にもみずらす。
【4】前方向にもむ
軽くつまみながら前方向にもみずらす。
私は50歳のときにバストケアを始めました。サイズが数カップ上がり、垂れ下がって楕円形になっていた乳首までも丸い形に戻ったのです。バストの若返りは何歳からでも可能です。バストケアを通して自律神経を整えることは、心身の健康にもひもづいていきます。ぜひ試せるところからトライしてみてください。
まとめ
バストケアの要であるブラジャーはだいたい100回くらい使うと買い替えどきだそうです。1日1枚を使うと考えれば、1年で4枚あれば足りますね。誕生日など区切りの良いタイミングで毎年ブラジャーを新調する方法もあり! 簡単バストケアで美と健康を手に入れてくださいね。
<著書>
『日本初のバストアップ鍼灸師の 「胸」からきれいに変わる自律神経セラピー』
正木民子/著 青春出版社 1,650円
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!
取材・文/中澤夕美恵
出版社、編集プロダクションを経てフリーになって約20年。スポーツジム通いに目覚め、せっせと運動に励むものの1年で1kgしか減量しておらず、ズッコケる。いつか痩せると信じて今日もジムへ…。