お目当ての景品が当たらず大泣きの娘! それを見ていた老夫婦が……
夫と私、娘の3人でスーパーへ買い物に行ったときのこと。その日は、たまたまレジの横でインスタントラーメン会社主催のイベントがおこなわれていました。景品にはメーカーのキャラクター人形。娘は人形を見つけて「あれが欲しい!」と言わんばかりに大興奮。くじ引きの結果はハズレで、かわいいエコバッグをもらいました。娘に「残念だったね、今回はあきらめようね」と伝えますが、1歳半でまだ意味を理解できない娘は泣きながら怒ります。すると様子を見ていた老夫婦が近づいてきて、「このお人形、あなたにあげる」と娘が欲しがっていた人形を手渡してくれたのです。老夫婦は笑顔で「お人形さんも私たちが持っているより、この子が持っているほうが喜んでくれると思うから」と娘にプレゼントしてくれました。
人形をもらった娘は大喜び。人形を大切そうに抱きしめ、頭をペコペコして感謝を伝えていました。私たちもお礼を伝えると、老夫婦は「いいのよ。あなたたち家族を見ていたらなんだか放っておけなくてね」と微笑んでくれます。続けて、「こんなご時世だから声をかけていいのか迷ったんだけれど」と私たち一家のことを気にしてくださっていたことに感動しました。新型コロナウイルスが流行してから周りとの関わりを断っていたこともあり、思わぬかたちで人のやさしさに触れて温かい気持ちに。今回の経験を通して困っている人を見つけた際は、躊躇せず「どうしましたか?」のひと言をかけられる人になりたいと思いました。
著者:山口美雪/女性・主婦。1歳半の娘とやさしい夫と3人暮らし。わがまま盛りの娘に手を焼いているが、毎日笑顔を忘れず楽しく過ごすことを心がけている。
作画:mosu
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています