勇気の離婚は成立しました。後日、家にある残りの荷物を取りに行き、子どもたちの部屋をのぞいていると涙があふれてきます。それでも、勇気は子どもたちとは会わないと決め、写真の1枚も持って出ませんでした。
「最悪の父親」だと自覚できても、その理由をうまく説明できません。勇気にとって離婚は、家族に家族として扱ってもらえない地獄から抜け出せた感覚でした。そんな勇気の今の生活とは……。
地獄から抜け出した本音は
最後までうそはつきたくないから、離婚したときの気持ちも正直に書こうと思う。
私は、離婚してよかったと思っている。
子どもたちとは会いたい……。でも、あの状況から抜け出せたことのほうが私にとっては大切で、離婚に後悔はない! それほど、あの期間は苦しかった。
そして、地獄のような日々で気持ちも変化してしまった。
今後のことを想像したとき、見ず知らずの男がわが子の父親になることに抵抗がなかった。
何もなければ、絶対に受け入れられることではないはず……。しかし、私は何も思わなかった。
妻が再婚すると、その男性が子どもたちの父親になるわけだが……、私の気持ちは離婚と同時に家族から離れてしまったようだ。
共感や同情が欲しいわけではない。ただ、これが事実だ。
妻と離婚した今、会社の近くにアパートを借りてひとり暮らしをしている。
仕事をして帰ってテレビを見たり、同僚とご飯に行ったりの日々だ。
休日も友人と遊んだりと、自分なりに充実している。
離婚をすると遅かれ早かれ、再婚のことを考えるかもしれないが、今その気は一切ない。
女性不信になったとか、結婚が怖いとか、そういうことではない。
風のうわさで、元妻は浮気相手だった松原諒太と一緒に、あの家に暮らしているそうだ……。
もちろん子どもたちも……。要するに、私が出て松原諒太が入った形になったわけだ。
この話を周りの人に話すと、100%同情されるが、正直、私はなんとも思っていない。
私自身、こんな自分に驚いている……。
よく「妻のことを恨んでいるか?」と聞かれるが、もう恨んでいない。
いや……、「恨んでいた」と言うべきかもしれない!
しかし離婚した今となっては、良い意味でも悪い意味でも、妻に特別な感情はない。
「子どもたちとは会いたい」けれど、自分ではない誰かが子どもたちの父親になることには抵抗がないという勇気。妻が子どもたちに付いた「勇気は本当の父親ではない」といううそと、それによって家族から無視されるという地獄のような日々がなければ、状況は違っていたかもしれません。それでも、「自分なりに充実している」という勇気の未来が、これからも明るいものでありますように!
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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