あけましておめでとうございます。栗きんとん、かまぼこ、伊達巻き…。お正月といえば定番のおせち料理ですが、子供から「“おせち”ってどういう意味?」「どうして栗きんとんを食べるの?」と聞かれたら……答えられますか?
おせち料理はどうやって生まれたの?
おせち料理の起源は平安時代の宮中行事で、その年の豊作を願って食べた「お節供料理」に由来しています。江戸時代になって庶民が宮中行事を生活に取り入れるようになり、全国的におせち料理の風習が広まりました。
料理のひとつひとつに込められた意味とは?
おせち料理を重箱に詰めるのは、おめでたいことを積み重ねるという願いを込めてのこと。地域や家庭によって種類はいろいろですが、基本的には4段の重箱に20〜30種類もの料理が詰められます。その料理のひとつひとつにちゃんと意味が込められています。
紅白かまぼこ
半円の形が“初日の出”に似ていることから新しい門出を象徴しています。紅はめでたさを、白は神聖さという意味も。
栗きんとん
栗は“勝ち栗”と呼ばれる縁起もの。きんとんは“金団”と書くことから、金運を招くと言われています。
昆布巻き
「喜ぶ(よろこぶ)」の語呂合わせからお祝いには欠かせません。
海老
腰が曲がるまで長生きできるようにとの願いが込められています。
数の子
ニシンの卵は数が多いことから子孫繁栄を願うという意味があります。
黒豆
まめに(勤勉に)働き、まめに(健康に)暮らせるように願って食べます。
ゴボウ
ゴボウは地中に深く根を張ることから「根気がつく」「家が繁栄する」と言われています
これだけは食べたい3つの料理とは?
今年の年末は忙しくて全部を用意するのは大変…という人は、「これさえあればお正月を祝うことがきる」と大切にされている「三つ肴」だけでも食べるといいでしょう。関東と関西では少し違い、関東は「数の子・黒豆・田作り」、関西は「数の子・黒豆・たたき牛蒡」の3つの料理がそうです。手作りができないときは市販品に頼ってもOK。それぞれの料理に込められた意味をかみしめながら、家族の幸せを願って食べることが大事です。
家族の幸せを願って受け継がれてきたおせち料理。その意味を子供に教えてあげながら楽しく食べたいですね。(TEXT:妹尾香雪)