彼のひと言にグサリ
私は経血量が多く、ナプキンを重ねづけしないとすぐに経血漏れを起こしてしまいます。生理中は下腹部痛もひどく、気分が悪くなることもしばしば。そのため、生理予定日にはなるべくバイトなどの予定を入れないようにしていました。
当時付き合っていた彼は同じ大学だったので、生理中に学内で会うこともあります。顔色が悪く元気がない私に、彼は「死んだような顔するな」とよく言いました。彼はあまりやさしくしてくれないので、生理のときに会うのは嫌だった記憶があります。
ある日、たまたま生理予定日が早くきて、デートの日と重なってしまったことがありました。彼にデートの日を変えてもらえないか聞いてみると、「生理くらいで大げさだよ。前の彼女は生理中でも普通にバイトもしていたし、デートもしたよ。姉貴だって生理中でも普通に働いている。みんなそれが普通なんだよ」と言われたのです。私は思わず涙が溢れ、その場を立ち去りました。悔しくて涙が止まりませんでした。
他人と比べないでほしい
彼の言葉でなによりも悲しかったのは、元カノやお姉さんと比べられたことです。私は以前に婦人科で子宮内膜症だと宣告されたのですが、それは彼にも共有していました。男性なので、子宮内膜症がどういう病気でどういう症状があるのか詳しくはわからないと思います。そのため、私は「油断しているとナプキンから漏れてしまうほどの経血量で、バイト先で迷惑をかける可能性もあるし、せっかくのデートが台なしになってしまうこともある」と、彼に伝えていました。
それなのに、彼はまったく私の事情を理解していなかったようで、他人と比べられて「大げさ」とまで言われ、私はとても悔しかったです。帰ってから「前の彼女と比べないで」とだけメールを入れましたが、その出来事がきっかけで彼から大切に想われていないと感じた私は、一気に彼への気持ちが冷めてしまい、結局は彼と別れてしまいました。
彼の言う通り、生理中でも元気な女性もいると思います。しかし、生理症状は本当に人それぞれです。自分の生理とうまく向き合いながら日々過ごしている中で、彼のひと言はとてもつらいものでした。完璧に理解はできなくても、寄り添うことはできるはず。彼との一件で傷ついた分、私自身も誰かがつらそうにしていたら寄り添えるようにしたいです。
著者/丸尾ようこ
イラスト/おみき
監修/助産師 松田玲子
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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