その行動に怒りを覚えた加奈子は、翌日銀行へ向かうことに。銀行に到着し、受付の女性に宝くじに当たったことを伝えると、指定された席に座って待つように指示され待っていると、突然夫が声を掛けてきたのです。
夫から「銀行に何しに来たんだ?」と尋ねられた加奈子は、「離婚するから、今後のことをいろいろ相談したかっただけ」と返します。さらに加奈子は「この後予定ないよね?」と確認すると、「じゃあ行こうか」とひと言。
夫がどこに行くのか尋ねると、「市役所!!」という言葉が返ってきて……?
離婚する気満々の妻に、夫が反論を始めて…
「……っはは。なんかお前勘違いしてるな?」
「役所言って離婚届もらえれば
俺と離れられると思ってる?」
「結婚も離婚も合意が必要なんだわ!!」
「それに想太の気持ちは!?」
この言葉に加奈子は一瞬固まってしまいます。
「想太への愛がどーのこーのって説教してたけど、
加奈子も俺から離れたいっていう気持ちが
先走ってんじゃん!!」
さらに夫は、「お前は所詮俺と同じだから」と、
加奈子に向かって言い放つのでした。
◇ ◇ ◇
「想太の気持ちは!?」と問われた瞬間、思わずフリーズしてしまった加奈子。自分は1秒でも早く離婚したいのに、息子の気持ちを考えると胸が痛みますよね。夫もそんな加奈子の心理を分かって、わざとこういう言い方をしてきたのだと思います。加奈子は図星をつかれたといった表情を浮かべていますが、このとき心の中で何を思っていたのでしょうか。