次第にレスに
もともと、僕も彼女もそれほど夜の関わりに積極的というわけではありませんでした。それでも、極端に回数が少ないというわけでも、お互い行為が嫌いというわけでもありません。そのためこのころは当然、自分がレスになるだなんて思ってもいませんでした。
状況が変わったのは、付き合い始めて半年ほどたったころでした。彼女との営みがぱたりとなくなり、僕から誘ってもやんわり断られることが続くようになったのです。
そうしたまま2カ月ほど経ち……僕は、彼女に理由を尋ねることにしました。
彼女が拒否する理由は?
最初は言葉を濁していた彼女も、僕の必死な態度に根負けしたのか本音を話してくれました。彼女は真剣な顔の僕を見ながら、申し訳なさそうにこう言ったのです。
「タマタマが当たるのがちょっと……うれしくなくて……」と。僕は彼女の言葉を聞いた瞬間はその意味が理解できませんでした。よくよく話を聞いてみると、行為中に僕のものが当たるのが気になってしまったのだとか。
それを聞いたとき衝撃が走りました。自分が直せるところならば直したいと思っていたのですが、体の特徴が理由だったからです。そして、まさかそれがレスの原因になるだなんて、夢にも思いませんでした。
彼女いわく「最初は当たってるなあ」くらいだったのが、一度気になりはじめるとそればかりが気になって、次第に行為そのものがおっくうになってしまったそうなのです。
それでも克服を目指して
それでも僕を救ってくれたのは彼女自身でした。彼女はそのことを「気持ち悪い」とは言わず、「うれしくない」という表現をしてくれました。また、僕との行為を「嫌だ」と思ったわけではないことも伝えてくれ……。その言葉に、彼女の気づかいを感じ、まだまだ互いの思いが消え失せたわけではないのだと思えたのです。
そして同時に、どうにかこの状況を解消できないだろうかと2人で考えるように。ある行為中、彼女が「うれしくない」と思わないよう体勢を意識するなど工夫してみると……彼女は「うれしくないこと、1回もなかった」と笑ってくれたのです。
僕は心底ホッとしました。このことを機にレスは無事解消。気を抜くとたまに「ごめん、ぶつけちゃった」ということもありますが、その度彼女はくすくすと笑ってくれるので、救われています。
セックスをしたくない理由はさまざまかもしれませんが、それがパートナーの身体的特徴に基づくものだと、なかなか正直に打ち明けられないこともあるはずです。僕の場合は、彼女が正直に話してくれたおかげで、「どうしたらいいか」を2人で考えることができ解消につながりました。まさかの理由でレスになるとは思いませんでしたが、今後はきっとこれを笑い話にできる日がくるだろうと思っています。それもこれも彼女のおかげです。
著者/雨天晴天
イラスト/マメ美
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