女性は、妊娠を境に否応なしに外出が困難になります。いつ生まれるかわからない臨月や出産直後の体では、食事会や飲み会はもちろん、お茶を飲みに行くことすら叶わないことがほとんどです。
また出産後であっても、ホルモンの影響でイライラしたり慣れないお世話で外出もままならずストレスが溜まったりするので、リフレッシュは欠かすことができません。にもかかわらず、子育て中の女性がひとりで出かけることをよく思われないのはなぜでしょう。
お母さんだからだめなの?
このことの改めて考えさせられたのは、元女子サッカー日本代表でありタレントの丸山桂里奈さんのツイートでした。
「いちいち、文句とか言ってくる人てなんなんだろう、まじで。遊びに行ったり、出かけたり、お母さんだからだめなの? それをわざわざ言う必要ある?そして、時間作ってもらえる環境だからこそ、気持ちよく送り出してくれる母と本並さんがいます。好きな友だちに会うのも文句言われるてどんななの?」
丸山桂里奈さんTwitterより引用
親しい友人との外出をSNSに投稿したところ、子どもを預けて出かけることに対する批判的なコメントが相次いだようです。
一方、コメント欄には
「私たち母親だってひとりの人間なんですけどね」
「自分の時間があるからこそ、子どもとの時間が更に大切にできるはず」
と、丸山さんに共感する声が多数集まっていました。
それらのコメントを読んでいると、息抜きになるひとりでの外出は当然の権利であると考える人がたくさんいることも伺えます。
なぜ子どもを預けて出かけることが認められないのか?
しかし、母親が子どもを預けて出かけることをよく思わない人が一定数いるのも事実のようです。このような考え方の差はどうして生まれてしまうのでしょうか?
▶︎「男性は仕事、女性は家庭」という考えが根強い?
令和3年に公表された内閣府男女共同参画局のアンケートによると「家事・育児は女性がするべき」という問いに、男性29.5% 女性22.9%が同意を示しています。それほどの人が「女性は家庭」、ひいては「子どもを預けて出かけることを好ましく思わない」と考えている可能性があるのです。
しかしこのような調査結果を遡ると、「男性は仕事、女性は家庭」と考える人のパーセンテージは年々減っています。
▶︎自分も子どもを預けて出かけたかったが、できなかった人・できない人の羨ましさから
寄せられたコメントには、このような意見も挙がっていました。夫の仕事の都合や実家が遠方などの理由から、丸山さんのように預けて出かけることが叶わない人がいるのも事実です。
筆者もこの感情がとても理解できます。気軽に投稿できてしまうSNSゆえ、一時の感情で意見してしまうこともあるでしょう。
近年では、一時利用ができる保育園が増えたり、産後ケア事業が促進したりと、第三者のサポート体制も整いつつあります。特に後者は安価で利用できるケースも多いので、お住まいの行政に質問してみるのも一案です。
子育ては母親だけのものではない
おなかの中で育てて産んだということ以外、父親も母親も立場は同じはずなのに、たびたび起きてしまうこの議論。
子育ては母親だけのものではなく、父親はもちろん、周りにいるたくさんの人と協力しておこなうべきものです。
赤ちゃんのお世話は、ママしかできないということはありません。確かに母乳が出るのは女性だけですが、搾乳しておけばパパでも飲ませることができ、育児用ミルクを利用することもできます。
子どもに遮られることなく1杯のお茶をゆっくり飲めたり、友人と会話できたりする時間がいかに貴重か、そして子育て中のママが人を頼るのは当たり前であることをもっと理解してほしいと願わずにいられません。
子どもを置いて出かけることに対し、批判されたり反対されたりしたことはありますか? 経験がある方は+を、ないという方は−を押してください。
また、反対されたとき、どのように対処しましたか? ご自身の経験をコメント欄にシェアしてください。