ニューボーンフォトとは、主に新生児期に撮影する記念写真のことを言います。新生児ならではの小ささを実感できる写真ができあがるので、近年とても人気があります。
1カ月で約1,000gも体重が増える赤ちゃんの成長を考えると、新生児期の1カ月はとても貴重な時期。小さくてかわいいわが子を写真に残したいと考えるのは珍しいことではありません。では、ニューボーンフォトのどのような点で危険を伴うのでしょう?
ニューボーンフォトを撮影するタイミングと場所
身体機能が未発達な赤ちゃんとの外出は、生後1カ月経ったころが目安だとされています。それ以前に外出し、長時間撮影をするというのは、赤ちゃんはもちろんママにとっても負担になります。これは時期が早ければ早いほど、負担も大きいと考えられるでしょう。
もし撮影をするのであれば、スタジオに出向くよりも自宅で撮影をしたほうが、外出の負担がなくなり、ママも自分のタイミングで休むことができるはず。ニューボーンフォトのサービスには、自宅への出張をおこなっているところも多く見受けられるので、自宅撮影を選択するのも一案です。
そのポーズ、赤ちゃんにさせても大丈夫?
頬杖をついてうつぶせにしたり、座っているように見せたりするポーズは、赤ちゃんにとってかなり無理をさせているポーズと言われています。SNSなどに公開されているそれらのポーズの多くは、安全な姿勢で撮影し、あとから加工処理をしているケースがほとんどです。
しかし、それを知らずに実際にポーズを取らせてしまうカメラマンもいるとのこと。それはとても危険です。
ニューボーンフォトの多くは、生後まもない時期から生後4週間くらいの間に撮影されますが、そのころの赤ちゃんは首がすわっていないのでむやみに動かすことは危険を伴います。赤ちゃんにとって負担になるポーズはとらないという判断をしているカメラマンもいるほどなので、予約時にどのようなポーズで撮影をおこなうか、必ず確認しておきましょう。
カメラマンの危機管理
カメラは非常に重く、万が一赤ちゃんに落としたりぶつけたりすると大きなけがにつながりかねません。まず、外れやすいレンズフードを外すことは最低限の危機管理と言えます。そしてカメラのストラップはできる限り短く、常に首に掛けたままにして、カメラを赤ちゃんに落とさないように気をつけねばなりません。
また、撮影時の装飾品にも注意が必要です。
例えば、電球を近くに置いての撮影は感電する恐れがあり、生花を顔に近づけて撮る構図は花粉によるアレルギーの心配があります。
もしカメラマンに不安要素があった場合、撮影はすぐに中止したほうが安心でしょう。
安心してニューボーンフォトを撮影するためには…
ニューボーンフォトには注意すべき点がたくさんあることがわかりました。まずはパパとママが、新生児がいかに繊細かを理解することが大切です。
その上で、安心して任せられるカメラマンを探す必要があるでしょう。
多くのスタジオやカメラマンが、医師の指導を受けたり専門の研修を受講したりして撮影していますが、悲しいことに見ようみまねで撮影を請け負っている人がいるのも事実のようです。
撮影前には、新生児への向き合い方のポリシーや研修などの受講有無のほか、安全対策・感染症対策、出張撮影の可否を確認しましょう。もしもサイトなどで確認できなかった場合は、問い合わせをしたほうが良い重要な事柄です。
また、産後のママにとっても長時間に及ぶ撮影は体に負担がかかるでしょう。無理なく撮影に臨めるような撮影スケジュールを確保し、体調が思わしくないときは延期するようにしましょう。
※ニューボーンフォトを撮影する際はご自身の責任と判断でおこないましょう。
監修/助産師 松田玲子
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