※雇用均等基本調査:企業における女性の雇用管理の状況や、育児・介護休業制度等に関する調査結果を、産業別、企業・事業所規模別に提供したもの
育休を取得した男性は増加している!?
調査の結果、2020年(令和2年)10月1日〜2021年(令和3年)9月30日の間、在職中に出産した女性のうち、2022年(令和4年)10月までに育児休業を開始した女性の割合は80.2%。2021年(令和3年)度の調査結果85.1%より4.9ポイント低下しました。一方、同期間に配偶者が出産した男性のうち、2022年10月までに育児休業を開始したのは17.13%で、2021年度の調査結果13.97%より3.16ポイント上昇しています。
1991年に男性を含めた民間の全職種を対象とする「育児休業等に関する法律」(育児休業法)が成立し、男性も育児休業を取得できるようになりました。しかし、男性の育児休業取得率は1%に満たない状況が長く続きました。その後、男性の育児休業取得率はジワジワとではありますが上昇し、令和の時代に入って10%を越え、2021年度は過去最高となっています。しかし、現状は、政府が掲げている「男性の育休取得率を2025年度に50%に引き上げる」という目標からかなりかけ離れているようです。
柔軟的に育児休業取得できるようになった?
2022年に育児・介護休業法が改正され、「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度が創設されました。これは、産後8週間以内に4週間(28日)を限度として2回に分けて取得できる休業で、1歳までの育児休業とは別に取得できる制度です。また、これまで育児休業は原則1回しか取得できませんでしたが、男女ともそれぞれ2回まで取得することが可能に。これによって、赤ちゃんが生まれたときや退院してまもない時期、ママの職場復帰のタイミングなど、各家庭の状況にあわせてパパが育児休業を取得できるようになりました。
とはいえ、「職場に言いにくい」「人手不足」など、男性が育児休業を取りづらい状況もあるようです。上司・同僚の理解も含めて、育児休業を取得しやすい環境づくりも、男性の育児休業取得率を上げるためには欠かせない事柄だと言えます。
2022年度の男性の育児休業取得率は過去最高となりました。しかし、政府目標からはかけ離れている状況です。パパのサポートが必要な時期、内容はさまざま。育児休業に関する選択肢が増えた分、自分たちのキャリアや経済的なことなどもふまえ、どのように育児休業を取得していったらよいか、2人できちんと話し合っておくことが大切ですね。
また、実際に育児休業を取得した男性の体験が多くの人に広まることで、これから育児休業の取得を考えている男性の参考になったり、職場の理解につながったりするのではないかと思います。
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