自分を裏切った夫に強い悲しみと怒りが込み上げた加奈子は、夫の会社の懇親会で浮気の写真をビンゴの景品のくじの封筒に紛れさせ、会社の人たちに夫の失態を知ってもらうことを思いつきます。そして懇親会当日、それを実行することに。
すると、加奈子の想定通り、会場は一時騒然に!夫の信頼は地に落ちてしまいました。そして懇親会後、家に帰ってこなかった夫でしたが、1週間が経過すると突然離婚届を持って現れたのです。
加奈子が離婚届にサインをすると、夫は「もう帰らない」とひと言。さらに、振り向くと同時に「今の加奈子、俺にそっくりだよ」と言ってきたのです。その後は、離婚話がスムーズに進行。タイミングを見計らうと、宝くじの当選金を受け取りに銀行を訪れたのでした。
手渡された通帳には、3億円に記載がされていて…
加奈子は通帳を見つめながら、
夫に「離婚を諦める」と伝えた日の夜のことを
思い返していました。
その夜、財産分与についてリサーチしていた加奈子。
すると、離婚前に3億円を換金してしまうと、
半分かそれ以上を夫に取られてしまう可能性が
あることを知ったのです。
当選金の時効は1年――。
(1年以内に離婚して、お金は全部私がもらう……!)
あの日の夜、心の中でそう強く決意していたのでした。
◇ ◇ ◇
当選金の時効を意識し、それに間に合うように離婚へのアクションを起こしていた加奈子。先を見越して、かなり計画的に動いていたことが伺えますね。ひとまず無事に3億円すべてが加奈子の手に渡ったので、計画は成功したと言えるでしょう。