こんにちは。ママライターの東裕子です。3月の初めごろには、たくさんの子どもを持つ親が保育園の結果で落胆の声をあげたことと思います。地域により差はありますが、「待機児童政策って進んでるの?」と言いたくなる方も多いのではないでしょうか。
そんな折、厚生労働省は18日、待機児童の解消に向け、昨年3月にまとめた政府の緊急対策の実施状況を公表しました。
政府が出した緊急対策とは?
昨年3月、政府は待機児童を減らすための緊急対策をまとめました。国の基準より多く保育士を配置して受け入れに余裕のある保育所などには、さらに子どもを受け入れるよう要請し、0~2歳児を預かる小規模保育には、定員を超える子どもの受け入れを認めるなどの対策がとられてきました。
緊急対策の実施状況は?
厚生労働省が公表した、政府の緊急対策の実施状況の調査は、待機児童の多い自治体など、計401自治体を対象に実施されました。
昨年10月時点の状況では、401自治体のうち、受け入れに余裕のある施設は152自治体にあったものの、受け入れているのは43自治体と対象自治体の28%に留まりました。このうち、緊急対策後に実施したのはわずか2自治体で、対象自治体の1%でした。
また、0〜2歳児の超過受け入れについては、対象自治体のわずか10%のみという結果でした。緊急対策の発表後に実施した自治体は少なく、活用は進んでいないことが読み取れます。
預けたい!しかし、どこでもいいわけじゃない
なぜ、緊急対策の活用は「進んでいない」という結果になったのか?それは、“自治体が子どもを持つ親の希望に沿うため”だと考えられるのではないでしょうか。
もちろん、保育園に通わせて復職しなくてはならないなどの事情はあるものの、小さな子どもを預けるからこそ、しっかりと行き届いた環境のところに預けたいと考えるのがお母さんの本心なのではないかと思います。少なくとも、私はそうでした。
保育園を作る場所がない、保育士不足など、待機児童問題には、たくさんの課題があります。需要と供給が成り立たない今、あらゆる政策をとって考慮されているとはわかっていても、子どもを持つ親にとっては「早くどうにかしてほしい」と思う問題です。子どもにとっても、両親にとっても、また保育士や保育園にとっても、マストな対策が実施される日が一日でも早くくることを願います。(TEXT:東 裕子)