親になるって、簡単なことではないですよね。大人になれば自然にいろいろな面で成長するもの、子どもを産めばちゃんとした親になれるものと、私も子どものころに思っていましたが、実際は難しい! 私の場合、子育てを通して自分も成長できているような気がします。
親も子どもに育てられる
自分が子どものころは、親に叱られたりすると「自分はああいう親にはならないようにしよう」「○○ちゃんのお母さんはやさしくていいな」なんてことを考えたりしていました。
けれども、実際に自分が親になってみると、毎日の子育てに必死で、自然に親になれるものではないということを痛感しました。子ども自身も一人ひとり違いがあり、試行錯誤しながら子育てする日々。忍耐力も必要ですし、親も子どもに育てられるんだなと感じています。
両親への感謝の想いが強くなった
出産は大変と聞いていましたが、私自身も本当に死にそうなくらいの思いをしました。また、妊娠中や産後も体のつらい症状が長く続きます。赤ちゃんのお世話で眠れなかったり、イライラしたり……。食事のお世話に排泄のお世話、しつけもしたりと毎日毎日子どもを中心に自分の時間もまわっているような状況でした。
そんな子育てを通じて、大変な思いをしながら、毎日試行錯誤して育ててくれたんだなと両親に対する感謝の想いが強くなりました。
うれしいできごとのおかげで乗り越えられる
子どもはどんどん新しいことに興味をもって、「難しい」などとは考えずにいろいろなことに挑戦し、ぐんぐん成長していきます。そんな子どもの姿に感動することも多く、つらいことがあっても、そんな日常のうれしいできごとのおかげで毎日を乗り越えられている気がします。
それも、やっぱり子どもに対する愛情があるからなんだな、両親もこんなに愛情をかけて育ててくれたんだな、愛情があるから叱られたんだなと、ようやく両親の気持ちもわかるようになりました。
「親になってみて、初めて自分の親の気持ちがわかる」といいますが、子育てを通して本当にそうだと感じています。両親に対する感謝を忘れずに、毎日を過ごしたいですね。
著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。