SNSで見かけて気になったワンピース
産後体重が戻らず、ファッション迷子になっている私。何を着てもしっくり来ず、かといって忙しさにかまけてダイエットも頑張れず、サイズの合う服を着回して毎日過ごしていました。
食べることも好きで、体形維持ができずにいます。でも、おしゃれはしたい! 久しぶりにかわいい服が欲しいと思っていました。
そんなある日、SNSで自分と似た体形の方がリネン素材の黒いシャツワンピースを着ている姿を見つけました。その方は体形に臆することなく、おしゃれを楽しんでいてとてもすてきです。
私もおしゃれな投稿の数々に触発され、楽しい気分に。「これ欲しい!」と久しぶりにファッションへの意欲がかき立てられました。
早速オンラインショップを検索し、目当てのワンピースを探すことに。見つけたワンピースは値段もちょうど良く、自分のサイズの在庫もありました。
カラーはオリーブとネイビー、ブラックの3種類展開でどれも魅力的! 私はSNSで見かけたのと同じブラックのワンピースを注文し、到着をウキウキした気持ちで待っていました。
届いたワンピースを着てみると
数日たち、無事にワンピースが届きました。箱を開け試着してみるとサイズはぴったり。
リネン素材が適度な張りと光沢をもたらしてくれ、カジュアル過ぎずおしゃれな雰囲気です。スカート丈はくるぶしあたりまである長めなマキシ丈になっており、おなかの肉を拾わないつくりで着やすく、とても気に入りました。
裾も広がり過ぎず、タイト過ぎないところもいいポイントでした。カラーも黒なのでちょっとしたお出かけや、PTAの集まりなどにも気負わず着られると思い「買ってよかったな~」と思いました。
何より、久々のおしゃれが楽しくて何度も鏡の前で後姿を確認したり、丈感を確認したりして久々に心が躍っている自分がいました。 私が鏡を見ていると「ピンポーン」と、玄関のチャイムが。
私はワンピースを着たまま「はーい、今行きます」と玄関へ向かいました。
かわいいワンピースのはずなのに…
私が玄関のドアを開けると、新聞屋のおばさんが「こんにちはー! 新聞の集金に来ました」と言いました。「今お金を持ってきますね」と私が振り返ると、おばさんが「ちょっと、あんた、今日近所で何かあったの?」と真剣な面持ちで聞いてきました。
私は驚いて「今日ですか? 自治会で何かありました?」と思わず聞き返してしまいました。何か行事をすっぽかしてしまったのではないかと私は不安になりました。
おばさんは近所に住んでおり、すれ違えばあいさつをする顔見知りの仲です。するとおばさんは「いや……不幸でもあったの? 私知らなかったんだけど……」と続けます。
私は近所で不幸があったなんて聞いておらず、さらに驚いて「え? そうなんですか? 私も知りませんでした」と答えました。しばらく沈黙があり、戸惑う私を見ておばさんは「でも…だってあんた喪服着てるじゃない」と言ったのです!
なんと私が満を持して購入した黒のワンピースは、喪服に見えたそうです。私は少しショックを受けながら「これ喪服じゃないんです……」と答えました。
おばさんは急にばつが悪い様子で「あ……そうなの? ごめんなさいね、年を取ると目も悪くなって……」と言い「あ、今月も3,400円です」と急にてきぱきとお金を数え始めました。そして集金が済むと「また来月お邪魔します~」とそそくさと帰っていきました。
私はショックを受けましたが、じわじわとおもしろさが込み上げてきました。改めて鏡を見ると、たしかに喪服に見えなくもないのです。
張りのある素材、光沢、そしてすっぴんの私……1つ1つの要素が喪服感を醸し出しているような気がしてきました。私はこの服を着るときは下にカジュアルなパンツを合わせたり、アクセサリーを付けたりして、喪服っぽく見えないようにして着ようと誓いました。
まとめ
おしゃれだと思って買った黒のワンピースでしたが、なんと喪服に間違えられてしまいました。張りのあるリネン素材が悪いのか、私のがっちりした肩幅が悪いのかはわかりません。家にいてすっぴんだったことも、喪服の感じを余計に醸し出していたのかもしれません。
若いころから黒が好きで黒い服をよく買っていましたが、これからはデザインや質感も考えないといけないなと反省。SNSで見たおしゃれなあの人みたいに姿勢を良くして、少しダイエットも頑張ってみようかしらと考えさせられた出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/村澤綾香
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