赤ちゃんが欲しいと思ってから約2年間、なかなか授かることができませんでした。このまま妊娠できずに時が過ぎていくのだろうか。そう不安に思っていた矢先の妊娠。私以上に喜んでくれたのは夫でした。今回は、妊娠を機に夫婦の絆が深まったエピソードをお伝えします。
妊娠できないことへの焦りと不安
妊活をすればすぐに妊娠できるものだと思っていました。ところが、なかなか妊娠できない……。そんな状況に私は焦りと不安を感じていました。同時期に結婚をした友人は次々に妊娠。周りと比べる必要はないとわかっていても、どうしても自分だけが取り残された感覚に襲われていました。
夫も言葉には出さなくとも「なぜ妊娠できないのか」と自信を喪失しているようにも見えました。いつしか夫婦生活も義務的になっていってしまいました。
夫婦の協力があってこその妊娠
私たちは時が過ぎていくにつれ、半分は諦めモードになっていました。ところが、妊活開始から約2年が経過しようとしていたとき、まさかの妊娠が判明。真っ先に夫へ報告をすると、普段はあまり感情を表に出さない夫もニッコリと微笑んでくれたことを覚えています。
当たり前のことですが、妊娠をするには夫婦の協力が必要不可欠。諦めずに協力してくれた夫への感謝の気持ちをこれからも忘れたくないと感じました。
妊娠を機に夫のやさしさに触れられた
妊娠してからは、私の体調を気づかってくれるなど、夫のやさしさにも触れることができました。赤ちゃんの誕生が楽しみで仕方がないのでしょう。育児用品のカタログを自ら取り寄せて熟読する姿も。赤ちゃんの誕生を楽しみにしながら、夫婦で過ごせることに幸せを感じました。
特に印象的だったのが、妊娠中に出かけたときのこと。大きなおなかで歩きづらそうにしていた私の手を夫がさりげなく引っ張ってくれたことがありました。久しぶりに胸がキュンとしたことを覚えています。
初めての妊娠から約6年以上が経過した現在、当時のような思いやりが互いに薄れてきたようにも思います。いい夫婦関係を築いていくためにも、あのころの気持ちを忘れずにいたいと思います。
著者:田中由惟
一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。