ダイビングが趣味の年上の彼氏
学生時代にお付き合いした彼は私よりも3歳年上の社会人で、スキューバダイビングが趣味の明るい人でした。友人に誘われて入会したダイビングスクールで彼と知り合いました。スクールの雰囲気はいかにもリア充という感じで飲み会も多く、彼はそのなかでもひときわ目立つ存在。明るく気さくに話しかけてくれる素敵な人でした。
ダイビング歴が長い彼は、インストラクターになれるほどの腕前。一緒にダイビングに行くといろいろ教えてくれたり、重たい機材を持つのを手伝ってくれたりと、初心者の私を助けてくれました。そんな彼の社交的で明るい性格に惹かれて、お付き合いすることになりましたが、数カ月後にある事件が起こったのです。
彼に連れられて行った場所は?!
ある日、彼から「一緒に行ってほしいところがある」と言われた私。連れて行かれた場所は貸し会議室のようなところでした。椅子が何脚も並べられいて、正面にはホワイトボードが。そして、しばらくすると若い男性が壇上に現れて、怪しげなセミナーが始まったのです。
それは明らかに、健康食品や化粧品を販売するねずみ講のセミナーでした。流通している食品や化粧品にはどれだけ添加物が含まれていて、体に悪いのかを講義され、友人を紹介することで自分の収益が増える仕組みについて説明されます。
「これはやばいやつだ」とドキドキしながら、1時間後にようやくセミナーが終了。その後もやけに親しげな女性から延々と商品の良さを説明されましたが、絶対に首を縦に振らないと決め耐え抜きました。その日は解放してもらえましたが、彼から今度は友だちを連れてくるようにと言われてしまったのです。
流されやすい彼に…
その後、彼に「ねずみ講は違法であること」を伝え「あんなことはやめてほしい」と説得しましたが、彼には伝わらず、結局私たちは別れることになりました。
今思うと、出会いのきっかけとなったダイビングスクールも勧誘がしつこかったので、彼は断りづらく流されやすい性格だったのかもしれません。
あのとき、彼から言われるがままに友だちをセミナーに連れて行っていたら、大変なことになっていたと思います。冷静な判断ができて正解でした。
ねずみ講なんて自分には無関係と思っていましたが、まさか彼氏から誘われるとは思いもよりませんでした。どんなに好きな相手でも、相手の言うがままに行動してはいけないこともあると、強く感じた一件です。
著者/牧野奈緒子
作画/ちゃこ
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