「胎盤を食べた」とSNSにアップしたのは、音楽ユニット『水曜日のカンパネラ』の元ボーカルであり、アーティストのコムアイさん。
赤ちゃんとともに横わたるコムアイさんは、薪火で焼いたという胎盤を口にした写真を投稿しています。
「生も焼きもめちゃくちゃおいしかった」
胎盤とはママの子宮内に出来る器官のことを指し、赤ちゃんの成長になくてはならないもの。胎盤と胎児はへその緒でつながっていて、母体から赤ちゃんに酸素や栄養を届けたり赤ちゃんにとって不要な老廃物を母体の血液に戻したりする働きをしています。
出産直後、胎盤は子宮から剥がれて娩出されます。
コムアイさんは、出産後自身の胎盤を生のままと薪火焼きにして食べたそう。「めちゃくちゃ美味しかった」という感想が書かれていました。
「胎盤を触りたい!」バースプランの多様化
バースプラン(出産計画)を提出し、「自分らしい出産」を叶えたいと考える妊婦さんが増える昨今。SNSではさまざまなバースプランを目にします。
なかには、カンガルーケアをしたい、子どもに立ち会ってほしいなどのバースプランを超え、
・頭が出てきた瞬間を鏡で見てみたい
・夫に臍の緒を切ってもらいたい
など、要望しなければ叶わないような出産を願う人もいるようです。
胎盤に関するバースプランには、
・触りたい
・写真に撮りたい
などが挙げられているよう。
ではコムアイさんのように「胎盤を食べてみたい」というバースプランを掲げた場合、日本では実現するのでしょうか? また、人間が食べても危険はないのでしょうか? おおたレディースクリニック院長 太田篤之先生に聞いてみました。
産婦人科医の見解
もともと人を除く哺乳類の出産では、その場に胎盤が残っていると、においなどから他の肉食動物に分娩を悟られ、出産直後の弱い母仔が危険にさらされてしまいます。そのため、母獣が痕跡を消して身を守るため胎盤を食するとされています。
では人間が食べたらどうなるか? というと、胎児の白血球などが胎盤内にあるため、免疫異常が起こる可能性が考えられるそうです。また、胎盤がホルモンに及ぼす影響ははっきりしていないとのことでした。
太田先生の知る限り、日本には胎盤を食べさせてくれる病院はないそう。もし食べたとしても、血液が大部分を占める胎盤は、主に血液の味がするのではと話しています。太田先生としても、胎盤を食べることはあまりおすすめしないとのことでした。
コムアイさんの場合、恐らくアマゾンには肉食動物が多数いるため、現在でも胎盤を食べる習慣がある部族がいるのではと、太田先生は推測しています。
アマゾンで出産をしたコムアイさんならではの胎盤食だったようですが、日本でも胎盤を見る、触るなどのバースプランを叶えた人がいるようです。興味がある人は、バースプランに組み込んでみてはいかがでしょうか?
胎盤を食べてみたいと思いますか? 興味がある人は+、食べたくないという人は−を押してください。また、ちょっと変わったバースプランを実施した方、実施予定の方はコメント欄から教えてくださいね!