年齢の離れた3人目の出産は、夫だけでなく小学生の上の子たちの立ち会いも可能でした。出産当日、助産師さんに促されるまま出産に立ち会った上の子たち。そこで今まで味わったことのない感動に包まれました。10歳と8歳という難しい年齢で出産に立ち会ったことで、子どもなりに命の尊さを知ることができた、きょうだいのエピソードを紹介します。
最後まで悩んだきょうだいの立ち会い出産
歳の離れた3人目を出産した病院は、夫だけでなく上のきょうだいも立ち会いが可能なところでした。夫の立ち会いはもともと予定していましたが、10歳と8歳という難しい年齢の上の子たちを立ち会わせるかは最後まで悩んでいました。
いい記憶も悪い記憶もしっかり残ってしまう年齢。「もし出産中トラブルが起こったら?」「痛みに堪えられず大声を出してしまったら?」そんな不安から決断できず出産当日を迎えました。
「お母さん、がんばって!」
幸か不幸か、産気づいたのはなんと全員の揃った日曜日。助産師さんに促されるまま家族全員で立ち会い出産をすることになったのです。こわがらせまいと痛みで声をあげるのをがまんしていると、隣にいる8歳の長女がこう言いました。
「お母さん、頑張って!」
思った以上に冷静なわが子の姿を見たことで、いい具合に力が抜け、その後すぐに出産。赤ちゃんの産声と上の子たちの感動の叫び声が分娩室に響きわたりました。
妹の誕生を通して上の子たちが学んだこと
出産に立ち会ったことで命の誕生を目の当たりにした上の子たち。この経験から自分たちが愛されて生まれてきたことを改めて知り、同時に「命が生まれることってこんなに凄いことなんだね。自分の命も友だちの命ももっと大切にしていきたい」と話してくれました。
命の大切さを再認識し成長するきっかけになった家族全員の立ち会い出産。成り行きではありましたが、とても素敵なものになりました。
上の子を出産に立ち会わせるかを悩む方は多いと思います。しかし勇気を出して立ち会わせることで得られるものがたくさんありました。親も子もいい経験になると思いますよ。
著者:戸塚麻心
発達障害のある長男、長女、年の離れた次女の三児の母。保育園・アパレルなど幅広い業種を経験し、結婚・出産。子育て中に2級FP技能士を取得し、コンサル会社に勤務。現在は不定期でアシスタント業務をしながら記事を執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
◆関連動画 出産ドキュメンタリー