「動きが遅くない？」生理でつらい…それでも買い物に行こうとすると夫が！？

 

朝起きてから生理痛を感じていた私。朝ごはんを作ったり、洗濯をしたりしている間もずっとおなかが重い感じで、「今日はできる限り動きたくないなあ。特に立ったり座ったりするのがつらいなあ」と考えていました。

 

しかし、その日は冷蔵庫の中がすっからかんで、スーパーまで食材の買い出しに行かなければならならず……。私が冷蔵庫の中身や調味料などを確認し、「しょうがないから行くかぁ」とため息をつきながら買い物に行く準備をしていると……。

 

私がだらだら動いている様子を見て、夫が「どうしたの？ 動きが遅いよ？」と声をかけてきました。

 

「生理痛で朝からおなかが重くて、動きがゆっくりなだけ」と頑張って笑みをつくり答えた私。「今から買い物に行ってくる」と伝えると、夫は「え？ 体調が悪いなら無理して行かなくていいよ。俺が代わりに行くから買ってきてほしいものだけメッセージで送って」 と言うのです。

 

わが家では基本的に、献立を考えて料理を作るのも食材の買い出しに行くのも私の担当です。そのため、これまでに夫から「自分がスーパーに買い出しに行く」と言われたことはありません。私はこの提案に非常に驚きながらも、夫の気づかいをとてもうれしく感じました。

せっかく夫が気づかってくれたので、私は厚意に甘えて家でのんびりすることに。スマホを触りながら待っていると、40分後ぐらいに夫が帰ってきました。

 

玄関のほうから「ただいま～」と声が聞こえたので、「ありがとね～」と返事をしました。すると、次の瞬間に夫は玄関からキッチンにある冷蔵庫の前まで猛ダッシュ！

 

どうしたんだろう……と思いながら夫の姿を凝視していると、夫は「アイス食べたかったでしょ？」 と言いながらアイスを冷凍庫にしまったのです。

 

普段は「もったいないから」という理由で、あまりアイスを買わないでおこうと決めている私たち。しかし、今日は私のために夫が奮発して、私の分だけちょっぴり高級なアイスを買ってきてくれたようなのです。「これで元気が出るからすばやく動けるね？」と冗談を言いながら笑っている夫に、「ありがとう」の気持ちでいっぱいになりました。

 

 

買い物に行ってくれ、私の負担を減らそうとしてくれたこともうれしかったのですが、それより私の好きな物を買って元気づけようとしてくれた、夫の気づかいが非常にうれしかったです。夫のやさしさに触れることができた、生理期間中の出来事でした。

 

著者／松谷えりな
イラスト／アゲちゃん
監修／助産師 松田玲子