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子どものためにいくら貯めたらいい?将来の教育費の目標設定をするには

この記事では、ファイナンシャルプランナーの大野先生が子どもの教育費の目標金額をどう設定すればいいかについてお伝えします。平均から考える方法、親の学歴から考える方法、本人や親の希望から考える方法があるそうです。

教育費の目標金額設定のイメージ

 

お子さんのいらっしゃるご家族の家計相談を受けると、「将来の子どもの学費をどれくらい用意すればいいですか?」というご相談をお受けする機会が少なくありません。

 

お子さんが10歳を超えるようになれば、ある程度の方向性が見えてきますが、生まれて間もないころから小学校低学年程度のお子さんであれば、具体的な進学先や費用を決められないと思います。

 

しかし、進路が決まった途端に多額の入学金や授業料を準備することは難しいため、お子さんが小さいときから教育費の資金準備は必要です。そのための将来の教育費の目標設定をする考え方を3つお伝えします。

 

1.平均から考える

お子さんが小さいときにはどのように進学するかは分からないため、平均的な考え方で教育費の目標を希望されるご家庭が少なくありません。その場合、大学の進路は、私立・文系とするケースが多いです。

 

理由としては、平成27年文部科学統計要覧に大学生の進路区分が集計されているのですが、平成26年度の大学生の割合を設立別で見ると、国公立22.6%、私立77.4%となっています。また、学部系統別で見ると、文系50.0%、理系33.3%、その他(教育・芸術等)16.7%となっています。

 

そのため、当初の目標として、最も人数の多い私立・文系の進学費用を設定することが多いのです。なお、私立・文系の場合、4年間の入学金・授業料の平均は385.9万円でした。

 

また、中学・高校はお住まいの地域柄で決めるケースが多いです。周囲の環境が中学または高校から私立に行く割合が多いエリアは、私立に行く前提で教育費を計画するといざというときに困りません。

 

2.親の学歴から考える

平均的に考えるケースの次に多いのが、パパまたはママの学歴から考えるケースです。子どもが希望するならせめて自分と同様の教育を受けさせてあげたいという親御さんは少なくありません。

 

たとえば、医療系や芸術系などの文系より高い費用の大学をご自身が卒業されていれば、同程度の教育費は用意してあげたいとご希望されます。また、ご自身が中学または高校から私立に通った方は「子どもも同じ時期から私立に通わせられる準備をしたい」、ご自身が自宅外から大学に通われた方は「子どもの下宿費用も考えたい」とおっしゃる方も少なくありません。

 

具体的な学校までは同じでなくても、方向性は親や兄弟と同程度にと考える方も多いです。ご両親が私立理系のご出身の場合は、お子さんが小さい時期は、文系でなく理系で将来の教育費の目標を設定することが多いです。なお、私立理系の4年間の入学金・授業料の平均は521.7万円です。

 

3.本人や親の希望から考える

上記の1と2のケースに当てはまらない場合で、お子さんご本人や親御さんの希望が具体的にある場合は、その進学先に応じた教育費の準備を検討することもあります。 いずれのケースも、とくにお子さんが小さい時期に想定した進路は、途中で変更になることが少なくありません。

 

そのため、進路先を決める前後の時期(小学校6年生→中学1年生、中学3年生→高校1年生、高校3年生→大学1年生)には、入学金や授業料などが不足しないか、今後さらに準備が必要かなどを改めて考える必要があります。

 

しかし、お子さんの実情に応じて再検討しなくてはいけないからと言って、最初から教育費の準備をしなくていいということにはなりません。平均的な準備として私立文系を準備しておけば、のちに私立理系に変更しても差額だけをあとで準備すればいいのですから、お子さんの小さいころから目標を決めて準備されることをおすすめします。

 

※ 文部科学省『平成26年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額』を基に計算


1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。

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