妊婦のときは、周りが気を遣ってくれますよね。私の場合は、そんなに甘えたらいけないと思ったり、状況によっては逆に気を遣ってしまったりと、つい無理をしてしまいがちでした。そこで、とくに気をつけたほうがいいと思ったのが、妊娠中の旅行マナーについてです。
安定期なら妊婦が旅行して大丈夫?
妊娠初期は、つわりの症状もあるなど、小さい胎児のことを気にかけて、旅行される妊婦さんは少ないと思いますが、安定期はどうでしょうか?
「安定期に入ったら、旅行しても大丈夫」という情報を情報誌やネットで見聞きし、「赤ちゃんが生まれる前に、夫婦2人の時間を満喫しよう」と思って外出するカップルも多いですよね。でも、実は安定期に入っても、決して「旅行しても大丈夫」とはいえない現実があることを知りました。
実は多い、旅行先での妊婦さんの事故
安定期に入り、安心しすぎてしまって無理をし、流産となったり切迫早産となったりするケースも多々あります。たとえば、千葉県にある病院の緊急受診者数は年間30名以上ですが、そのうち安定期の妊婦さんは6割以上なのだそうです。
妊婦さんのマナーとして、無理な行動や旅行はしないという点が大事だと思います。旅行先で緊急搬送される場合、母子手帳もなく、先生が今までの経過をわからず、対応しなければならなくなり、困ってしまうというケースも。楽しいはずの旅行が悲しい結果を生んでしまうかもしれません。
妊婦さんが旅行で気を付けたいマナー
旅行は気分転換にもなりますが、妊婦にとっては重労働。赤ちゃんが生まれてからでも、子どもとのお出かけはじゅうぶん楽しめるため、無理をして妊娠中に旅行に行かなくてもいいと私は考えます。
どうしても旅行したいのであれば、近場でリラックスができる、無理ない範囲の場所で楽しむほうがいいのではないでしょうか。また、母子手帳を持ち歩くことも重要ですね。万一のときに、経過がわかり、医師も助かるうえに、自分と赤ちゃんのためにもなります。
また、妊婦さんは、赤ちゃんと2人分のエネルギーを消耗します。そのため、お出かけや旅行をする際は、おなかが張ったりしたときなど、つらいときは「つらい」と、まわりの人にきちんと伝えることも重要だと思います。(TEXT:ママライター石原みどり)