助産師さんにカテーテルを使っておしっこを排出する方法もあると提案されますが、カテーテルが怖いしおさんは「自力で頑張ります」と宣言。夫が面会に来てくれたタイミングで、大量に水を飲んだせいか強烈な尿意に襲われます。夫に支えてもらいながらトイレに駆け込み、なんとかおしっこを出すことができました。あまりのつらさに家に帰りたいと弱音を吐いてしまうしおさん。
しかし、翌朝からいよいよ赤ちゃんと一緒に入院生活を送ることになって―!?
全身を鏡で見て自分に驚愕!
自分の体が思うように動かないことなどに限界を感じていたしおさん。
「うう……おうち帰りたいよお……」と思わず弱音を吐いてしまいます。
入院生活2日目。この日から、赤ちゃんが病室に移動してきて、一緒に入院生活を送ることに。さっそく、授乳をしてみることになりました。
助産師さんに声をかけてもらいながら、赤ちゃんを慣れない手つきで抱き上げ、授乳を始めるしおさん。赤ちゃんが無事におっぱいを飲んでくれて、思わず感極まり涙が出ます。
すると助産師さんが言いました。
「じゃあ今日から授乳は3時間間隔であげてね!」
「大変だけど頑張って!」
大人が食事を1日3食をとるような間隔で赤ちゃんにも授乳すると思っていたしおさんは、びっくり。
もっと育児について勉強しておくべきだったと後悔します。
そしてナースステーションに一度赤ちゃんを預け、しおさんは2日ぶりにシャワーを浴びます。
鏡で自分の体を見たしおさんは、普段より何倍もおっぱいが大きくなっていることに驚き、つかの間の喜びを感じたのでした。
◇ ◇ ◇
初めて赤ちゃんに母乳をあげたしおさん。母乳はよく出たものの、授乳の頻度を知って戸惑ってしまったようです。助産師さん曰く、出産後、少しでもスムーズに母乳育児を始めるには、妊娠中のケアや母乳育児に関する知識を得ておくことが大切なのだそう。
しおさんが嘆いていたように、産後のママは授乳間隔が短いので寝不足になりやすく、体力的にも精神的にも大変だと思います。周りの人の理解や協力を得ながら少しでも楽しく赤ちゃんのお世話ができると良いですね。
監修/助産師 松田玲子