2023年に生まれた赤ちゃん約8万人の名前を大調査しました! 赤ちゃんの名前ランキング、よみランキング、漢字ランキングのTOP10をご紹介します。今年で14回目となる赤ちゃんの名前ランキング。気になる2023年の結果は!?
【名前】日本の古き良き自然の美しさがイメージできる“ネイチャーネーム”が2023年のトレンド
赤ちゃんの名前ランキングTOP10
今年の傾向として、グローバルで発音のしやすい一文字の名前が男女ともに増加しています。男の子はTOP10のうち半数以上の6つが、女の子はTOP3のうち3つが一文字の名前という結果になりました。その背景には、大谷翔平選手や渡邊雄太選手のように海外に拠点を置いている日本人選手の目覚ましい活躍も理由だと考えられます。
海外でも通じるような要素が感じられる名前が増えている一方で、日本の古き良き自然の美しさがイメージできるような名前“ネイチャーネーム”の人気も高まっています。新型コロナウイルス感染症の影響による海外渡航の制限が緩和されたことで、改めて日本の自然や景色に目を向けて、日本国内の良さを再確認する動きが高まっていることも理由のひとつかもしれません。
今年の女の子の名前ランキングでは「翠(主なよみ:すい、みどり)」が一昨年55位から去年19位と順位を上げ、今年は3位に大きくランクアップしました。「翠」は、緑色の羽を持つ翡翠(カワセミ)に由来していて、カワセミは正岡子規などの俳人の作品にも用いられており、日本の情景を表す言葉として古くから親しまれています。「翠」は、躍動感あふれるカワセミの生命力と上品で澄んだ緑色の印象を合わせ持ち、美しい景色がイメージできるような漢字です。
さらに今年ランクを上げた注目のネイチャーネームは、「凪(主なよみ:なぎ、なぎさ)」です。男の子の名前ランキンングで、昨年13位から今年8位へとランクアップしている「凪(主なよみ:なぎ、なぎさ)」は、楷書体の「風」の外側の部分に「止」の字を合わせ「風が止まる」という意味で使われてきた国字(和製漢字)で、海上の風や波が穏やかになる情景がイメージできます。ほかにも「樹(主なよみ:いつき、たつき、じゅり)」や「暖(主なよみ:だん)」、「杏(主なよみ:あんず)」など自然にまつわる名前が人気でした。
<男女別の傾向>
男の子の名前ランキングTOP3は、1位「蓮」、2位「陽翔」、3位「碧」でした。「蓮」は2年ぶりに1位に返り咲き、「陽翔」は3年連続2位をキープしています。以降、4位「湊」、6位「蒼」、8位「凪」、9位「律」と一文字の名前が続き、5位「結翔」、7位「湊斗」は近年人気の“と止めネーム”が多くランクイン。
女の子の名前ランキングTOP3は、1位「陽葵」、2位「凛」、3位「翠」という結果に。1位の「陽葵」と2位の「凛」はどちらも2年連続で順位をキープ。4位の「紬」は、昨年8位から一気にランクを上げました。さらに、「結愛」は昨年13位から6位へ、「琴葉」は昨年14位から8位とそれぞれTOP10入りを果たしました。女の子は和風なイメージを持つ名前の人気が根強いようです。
(※)「凛」と「凜」は同じ「りん」とよむ名前ですが、漢字のつくりの下部分が「示」か「禾」で異なる異体字です。旧字体の「凜」が先に人名用漢字に追加され、新字体の「凛」は2004年に人名用漢字に追加されました。ベビーカレンダーの調査では、どちらも人気が高い名前であるため、分けて集計しています。
1. WBCで活躍した選手の名前が大人気!大谷翔平選手の「翔」が漢字の中で圧倒的No.1&「朗希」が増加!
2023年3月に開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、日本は14年ぶりに世界一に返り咲きました。その影響を受けて、今年の赤ちゃんの名づけでは、WBCで活躍した選手の名前に人気が集まっていました。
ロサンゼルス・エンゼルスで投手と打者の二刀流として活躍し、WBCでもMVPを受賞した大谷翔平選手の「翔」が、男の子の漢字ランキングで1位に。2位の「陽」と3位の「斗」の差が84件なのに対し、「翔」は2位の「陽」に464件という大差をつけました。
また、同じくWBCで活躍した佐々木朗希(ろうき)選手と同じ、「朗希」という名前の件数は、昨年0件から、今年は3件に。「ろうき」というよみの件数も、昨年0件から今年5件に増加しました。
そのほか、2023年夏の甲子園で優勝した慶應高校の”美白王子”こと丸田湊斗選手の「湊斗」が、昨年18位から今年は7位へランクアップ。さらに、男子バスケW杯で活躍した渡邊雄太選手の「雄太」は、昨年0件から今年4件に増加していました。
日本人スポーツ選手の活躍が目覚ましい昨今、世界に羽ばたく選手のようにわが子も輝いてほしいと願うパパやママが多かったようです。
男の子は「と」止めネームの人気が継続中!女の子は英語圏でも発音しやすい名前がトレンド
名前のよみランキングTOP10
男の子の名前よみランキングTOP3は、1位「はると」、2位「みなと」、3位「りく」でした。絶対王者の「はると」は、2018年から6年連続で1位に! 2位「みなと」、4位「あおと」、5位「ゆいと」が続き、今年もまだまだ“と止めネーム” の人気は止まらないようです。昨年12位だった「ゆうと」が今年は順位を上げ10位になりました。そんな中、「りく」と「そら」が昨年に引き続きTOP10にランクイン、男の子の中でも“2音ネーム”の人気が高まっています。
女の子の名前よみランキングTOP3は、1位「えま」、2位「つむぎ」、3位「さな」でした。今年は、TOP10のうち7つが“2音ネーム”に。中でも、1位「えま」、3位「さな」、5位「めい」のように、発音のしやすい名前が人気となっています。昨年11位だった「つむぎ」が今年は2位と大躍進。絹織物や糸を作るという意味で使われる「つむぎ」というよみに、人と人とのつながりを大切にしてほしい、コツコツと根気よく物事に取り組める人になってほしい、というパパやママの思いが込もっているのかもしれません。
【漢字】1位は「翔」「結」。男の子は壮大さや真っすぐさ、女の子は自然や人と人とのつながりをイメージできる漢字が人気
名前の漢字ランキングTOP10
男の子の名前に使用された漢字ランキングTOP3は、1位「翔」、2位「陽」、3位「斗」でした。一昨年4位、昨年3位だった「陽」が2位までランクアップ。大らかでたくましい様子の「大」、ありのままを意味する「真」、豊かさや大きさを表す「太」など、壮大さや真っ直ぐさをイメージさせる漢字が人気を集めました。
女の子の名前に使用された漢字ランキングTOP3は、1位「結」、2位「愛」、3位「莉」という結果に。昨年と3位だった「結」が1位になり、昨年4位だった「愛」が2位になりました。草花を表す「莉」、「花」、「菜」が3位から5位までランクインする中、人と人とのつながりや絆をイメージする「結」や「愛」がTOP2を独占したことから、女の子にはみんなに愛される人や人との絆を大切にしてほしいという思いが感じられます。
2023年生まれの赤ちゃんの名前調査では、グローバル化を意識した英語圏でも発音がしやすい“2音ネーム”の人気が男女ともに高まっていることが明らかに。その一方で、漢字としては日本らしさや自然の美しさを表すものを選ぶ傾向があるようです。
WBCやバスケW杯のような世界の舞台で活躍したアスリートたちの名前が赤ちゃんの名前の人気にもつながるという結果になりました。
<調査概要>
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方
調査期間:2023年1月1日(日)〜2023年10月1日(日)
調査件数:87,544件(男の子:44,716件/女の子:42,828件)