妊娠中は、よくおなかの中の赤ちゃんに話しかけていました。なかでもとくに印象深く不思議に感じた胎動があったのは、妊娠後期のこと。そのときのエピソードをご紹介します。
初めての胎動は妊娠5カ月で「ぐにゅ~」
長女を妊娠中に初めて胎動を感じたのは、妊娠5カ月を過ぎたときでした。いいお天気だったので外に洗濯物を干していたら、突然おなかの中で何かが「ぐにゅ~」っと動いたのです。
今まで感じたことがない、その感覚に動きを止めた私は、まじまじとおなかに視線を落としました。おどろきのあとに湧き上がってきたのは、言葉にできない幸福感。このとき私は初めて、おなかの中の赤ちゃんの存在を胎動によって実感したのです。
「しゃっくり」が続いて心配に
妊娠経過が進むにつれて、おなかの中の赤ちゃんの胎動の種類も増えてきました。下腹を手で叩くような動きや、まるでおなかの中で回転しているかのような動きもあります。
なかでも気になったのは、「コツ、コツ」という定期的な小さな動きで、調べてみたところ、赤ちゃんが「しゃっくり」をしている胎動とのこと。一時期はあまりに頻繁にしゃっくりをするので心配になり、医師に相談。「心配ない」とのことでホッとひと安心しました。
返事をするみたいにおなかをキック!?
そして妊娠後期のある日、私はいつものように、おなかに手を当てて赤ちゃんに話しかけていました。「赤ちゃんは元気かな?」すると、おなかの上のほうが、ボコッとかなり強い力で蹴りあげられました。
「あはは。元気みたいだね」と私が言うと、またボコッと蹴ってきます。「お返事してるの?」「ボコッ!」まるで、私の声に返事をしているかのようなタイミングで、赤ちゃんがおなかの中をキックしてきたのです。
ただの偶然だったのかもしれませんが、おなかの中の赤ちゃんが返事をしてくれたみたいで、とてもうれしかったことを覚えています。おなかの中の赤ちゃんには、ママの声が聞こえていると言いますから、案外返事をしてくれたのかもしれませんね。
著者:恋瀬たまこ
一男二女の母。商業簿記、珠算、アマチュア無線技士の資格を持つ。自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する記事を執筆中。