「きれい好き」の夫と結婚
夫はひとり暮らし期間が長く家事にこだわりがあるようで、結婚前には「掃除や洗濯は自分なりのやり方があるから手を出さないでほしい」と言われていました。
一方の私はひとり暮らしの経験がほぼなく、掃除といえば自室をきれいにするくらいしかやったことがありません。そんな私はアトピー体質でダニ・ハウスダスト・カビにアレルギーがあるので、衛生的にきれいな状態を保つことは気をつけていました。
家事の経験がほぼないため、結婚後の生活に少し不安がありましたが、きれい好きな上に家事にこだわりがある夫となら安心して暮らしていけると思っていたのです。
初めての夫婦喧嘩の原因は?
入籍後、新居へと引っ越し新婚生活が開始。それまで私たちは喧嘩をしたことはなかったのですが、一緒にすみ始めてから2カ月後、あることで初めて喧嘩をしました。その原因は「お風呂場の黒カビ」です。
夫の意思を尊重し、わが家の掃除は夫に任せていました。あるとき、お風呂場に黒カビが生えているのを見つけて、私は夫に報告。カビ除去をお願いしました。すると夫が「カビなんてどんなに掃除をしても出てくるのだから放っておく」と言ったのです。
私はカビアレルギーなので、放置するという選択肢はありません。「それなら私が掃除する」と言うと、夫から「ひとり暮らしをしたこともない奴が口出しするな。俺のやり方でやる」と聞く耳を持たず、ここから喧嘩が勃発してしまいました。
価値観の違いに気づいてしまった
夫と私の間で「きれい」の価値観がズレていることがわかり、私はショックでした。しかし一緒に暮らしていく以上、こちらの事情も理解してもらう必要があります。
それから1年後、夫の考え方が変わるきっかけが。それは第一子の誕生です。息子が生まれてから、夫はカビが生えているとこまめに掃除するようになりました。
夫に心境の変化の理由を聞いてみると、「君のアレルギーは治せないけれど、息子はまだ守ってあげられるかもしれない。できることはしてあげたい」と返ってきました。私の事情も理解してほしかった……という気持ちもゼロではありませんが、結果オーライです。
夫は、自分で決めたことは曲げずに徹底してやってくれる性格なので、今は家中ピカピカになっています。しかし、お風呂場の電球の色と老眼が原因でピンクカビにはなかなか気付けないようなので、私も協力しながらわが家の衛生を保っていきたいです。
著者/鈴本玲樺
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!