やさしい彼に隠されていた一面
私が当時付き合っていた彼は、とても社交的で友だちが多い人でした。いつも話の中心にいて明るく、人気者という印象の彼。仲がいいメンバーで出かけると、彼がいつも場を盛り上げてくれて、私はいつしか彼に淡い恋心を抱くようになりました。
そんな彼からなんと告白され、私は喜んでOKの返事を出しました。憧れていた彼と交際できて幸せでしたが、いざ付き合い始めるとだんだんと彼の知らなかった一面が見えてくるように。
彼は私が他の男性と連絡を取ることを極度に嫌がり、常に私の行動を監視するようになったのです。彼とは同じ大学だったので共通の友だちが多いのですが、私が休日に友だちと遊びに行くと何度も「本当は男といるんじゃないか?」と探りの電話をかけてきました。
友だちのひと言で我に返り…
ほかにも、私を見下すような発言が増えていきました。あるとき、私がレストランの予約時間を間違えてしまい入店できなかったことがあります。すると彼が激怒し「お前のせいだよ。しっかり確認しろよ!」と人前で怒鳴られ、私が何度謝っても許してくれませんでした。
彼はとにかく気に入らないことが起こると、すべて私のせいにして「お前のせいだ」「お前がバカだからだ」などと言うようになったのです。私自身も彼に怒られるのが怖くて、だんだんと彼の言いなりになっていってしまいました。
しばらくして彼との関係を友人に相談すると「あなたの彼氏はおかしいと思う。それは立派なモラハラだよ」と言われ、私は衝撃を受けました。すぐにモラハラについて調べると、彼の言動に当てはまることばかり書かれていて我に返った私。
このまま彼と一緒にいるのは良くないと思い、別れを決意しました。直接会って別れ話をするのはなんとなく危ないと思ったので、「一緒にいることで心が病んでしまったから別れてください」とだけメッセージを送りました。
やさしいと思っていた彼は支配欲が強い人でした。あのとき、友だちからの助言がなければ関係性の異常さに気付かぬまま、付き合い続けていたかもしれません。支配欲の強い彼と一緒にいると、だんだんと自分を見失うような感覚がありました。つらい経験でしたが、男性を見る目を養うきっかけになったと思いたいです。
著者/山田さゆり
作画/ちゃこ
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