生理で塞ぎ込んだ中学時代
私が初潮を迎えたのは小学6年生のとき。このときは生理痛に苦しむこともなく、慣れないながらも毎月の生理に「生理ってこういうものなのか」と感じていました。
しかし、中学1年生になったころから生理痛をひどく感じるように。腹痛や腰痛がひどくなり、生理1日目と2日目は学校を休んでしまうことも……。中学1年生となると多感な時期でもあります。「なんで休んだの?」「どこか悪いの?」というクラスメイトの問いに、恥ずかしさもあって「生理痛」とは答えられません。
毎月生理になるたびに休んでいたので、クラスメイトから「仮病」と言われることもありました。
初めての産婦人科
生理になるたびに毎月学校を休む私に、母が「産婦人科へ行ってみよう」と声をかけてくれました。当時『14歳の母』というドラマが社会現象になっていたのもあり、「中学生の私が産婦人科に……?」と産婦人科の受診に抵抗があった私。それでも母の強いすすめもあり、母と一緒に受診することにしました。病院には妊婦さんや母世代の女性が多く、視線を感じるような気がしていたたまれない気持ちになったことを今でも覚えています。
そして医師に診てもらったところ、特に異常はなし。処方された漢方薬と鎮痛薬を飲み始めると、かなり生理痛の症状が落ち着くようになり、学校を休むことも減りました。
母から聞いた父のやさしさ
受診のきっかけは母のひと言でしたが、あとから父の提案であったことを母から聞いて知りました。思えば毎月おなかを押さえて横になっていると、そっとカイロと温かい飲み物を持ってきてくれたのが父でした。
あまりにつらそうな私の姿を見て、いろいろ調べた上で、婦人科受診を母に提案してくれたそうです。父のひと言がなければ、婦人科を受診することはなかったのかもしれません。
父のおかげで生理痛も緩和され、生理痛で学校を休むこともなくなりました。今も何かあれば婦人科に行ってみようかなと考えられるようになり、父や母のおかげでうまく生理と向き合えているのかなと感じます。
今でも、中学生のときの生理はとてもつらい思い出の1つですが、寄り添ってくれる人がいると少し心がラクになるんだとも実感した出来事でした。父は私が大人になってからも、私が生理で具合が悪そうにしていると、何を言うでもなくそっとカイロと温かい飲み物をくれました。
そんな父は3年前に亡くなりましたが、生理になるとこの出来事を思い出し、父のやさしさを今でも感じることができます。父がやさしくしてくれたように、私も自分の子どもの体調の変化に気づき行動し、父のやさしさを引き継いでいきたいと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/水谷ユリ
作画/ちゃこ
監修/助産師 松田玲子
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