妊娠がわかって結婚した、おめでた婚夫婦のわが家。結婚の準備や家探しにバタバタの妊娠生活でした。妊娠6カ月の時期がゴールデンウィークと重なり、安定期だったこともあり、新婚旅行をかねた旅行を計画していました。そんな私たちでしたが、産婦人科の先生に相談し、考えが一転したエピソードをお伝えします。
安定期でも安全期ではない!
「いくら安定期であっても、絶対に安全だという保障はどこにもありません」
まず、産婦人科の先生に言われたのはこの言葉でした。妊娠中は常に体が通常と違う状態ですので、絶対に安全・安心だということはありえないとのこと。先生は、何の前触れもなく胎盤がはがれてしまう「常位胎盤早期剥離」など、赤ちゃんとママの命に関わる異常事態も安定期に起きることがあるのだと、くわしく教えてくださいました。
海外は保険が利かない!
私たち夫婦は、飛行機で1時間弱の韓国や台湾くらいなら大丈夫だろうと、海外も新婚旅行先の選択肢に入れていました。ところが、先生から「100歩譲って」と前置きされたあとにこう言われました。「もし海外旅行中に体調が悪くなったらどうするの?」と。
海外にも病院があるから何かあっても助けてもらえると単純に考えていた私たちでしたが、肝心なことを忘れていました。そうなんです。海外の病院では保険が利かないため、全額実費になってしまいます。
できれば車で行ける近場に!
先生は、「里帰りなどでどうしてもという方は仕方ないですが、公共交通機関を使っての長時間の移動はあまりしてほしくないというのが本音です」とも言っていました。
特に飛行機や船に乗っているときは、何かあってもすぐに病院に行くことができないので怖いですよね。先生は、そのような理由で助けることができなかった赤ちゃんや妊婦さんをたくさん見てきたからこそ、後悔するようなことがあってからでは遅いと言いました。
私たちは先生に相談した結果、車で1時間弱の広島に旅行先を決めました。近場でしたが、おいしいお好み焼きを食べたりと、とても楽しい旅行になりましたよ。やはり妊娠中は、おなかの赤ちゃんとママの安全が最優先だと感じたできごとでした。
著者:前田 奈々
自閉症の長男、次男の二児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。