こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。9〜11カ月ごろ(離乳食後期)になると、赤ちゃんが自分で離乳食を食べる機会が増えます。自分で食べることで食事が楽しくなり、食べる意欲が増えてくる時期です。
しかし、赤ちゃんは咀嚼力が弱く、口に入れる量を自分で調節できないので、気を付けたい食材がまだまだあります。今日は、赤ちゃんが気を付けたい食材の一例と、食べやすい形状、作るときや食べるときに心がけることを紹介します。
赤ちゃんが自分で食べるときに気を付けたい食材
おにぎり
食事にもおやつにも大活躍するおにぎり。お茶碗に入れたご飯は食べないけれど、おにぎりにすると食べてくれる子もいるくらい、赤ちゃんにとっても人気のメニューです。でも、一度に口の中に入れると、咀嚼しにくく、飲み込みにくい食べ物でもあります。与えるときは赤ちゃんのひと口サイズにしたり、水分をやや多めにした3倍かゆや軟飯で作ると食べやすくなります。
パン類
手軽に食べられて便利なパン。パンはパサパサしていて、口の中の水分がとられ、飲み込みにくい食材です。与えるときは、小さくちぎる、そして水分と一緒に与えるよう心がけましょう。
いも類
ほっこりしていてやわらかく食べやすいので、じゃがいもやさつまいもが好きな赤ちゃんは多いですね。おやつにもなって重宝するいもですが、一度にたくさん口の中に入れると、のどに詰まることがあります。そのため、小さく切って水分と一緒に与えましょう。
ミニトマト
小さくて、ひと口サイズなので、そのまま与えがちなミニトマト。赤ちゃんは、ミニトマトの薄皮を噛み切ることができません。噛み切れないまま飲み込むと、のどに引っかかってしまいます。ミニトマトも湯むきをしましょう。幼児になっても、お子さんの発達を見て、湯むきをしたり小さく切ったりするなど、ひと手間をかけてあげてください。
バナナ
おやつに重宝するバナナ。そのまま与えると、次々にお口の中に入れてしまうことも。そのまま1本をあげるのではなく、ひと口サイズに切りましょう。
ゆで卵(うずら卵)
特にうずらの卵は、そのまま与えると、つるんとのどに入ってしまうことがあります。月齢に合わせて切って与えましょう。
海苔
おにぎりに巻くとおいしい海苔ですが、赤ちゃんに与えるときは要注意です。海苔は噛みちぎりにくく、のどにひっつくことがあります。乾いた状態で与えるのではなく、小さく切って煮ると、スムーズに食べることができます。幼児になっても、おにぎりに巻くときは、小さく切ってあげてくださいね。
クッキー・ビスケット
おいしいおやつのクッキーやビスケットですが、口の中の水分がとられてしまいます。水分と一緒に食べさせましょう。
そのほか食べないほうがいい食材
上記の食材は少し工夫をすると食べられますが、まだ食べられない食材もあります。たとえば、団子・もち・ナッツ類・こんにゃく・するめなど。小さく切っても弾力があったり、伸びたり、固かったりする食べ物です。 今回は、一部の食材を紹介しました。
もし「これは食べられるのかな?」と悩んだときは、いったん立ち止まり、安全に食べられるかどうかを赤ちゃん目線で考えてみてくださいね。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。