出勤途中の電車内でまさかの事態に!
いつも朝はバタバタしてしまい、その日も出社時間に追われて電車に乗った私。電車に乗れたことはよかったものの、ふと「あること」に気づき、出社時間以上に焦ってしまいました。
それは、生理予定日だったことをすっかり忘れていたこと。下着に経血が漏れているような……独特な感触があり、「これは絶対に生理が始まっている」と思いました。不幸なことに、この日はグレーのボトムスをはいており、「こんな日に限って染みが目立ってしまうものを着てきてしまうなんて!」とガックリ。
「会社に着けば制服があるからなんとかなりそう」とも思いましたが、「じゃあ会社までは? 手持ちのバッグで隠す? いや、腰まで隠れそうにないし、おしりを隠しながら歩くのも不自然」と、焦るばかりでいい案が思いつかず……。朝の人がたくさん乗っている電車内で私はパニックになってしまいました。
動揺する私に手を差し伸べてくれたのは
「どうしよう……。どうしよう!」と、ひとり電車の中で動揺していたときです。救いの神が現れました!
私の焦りを感じとったのか、うしろにいた通勤途中と思しき女性が、赤色のカーディガンを差し出してくれたのです! そして「腰に巻く?」とだけ言い、ちょうど駅に着いたタイミングだったため、女性はそのまま去ろうとし……。私は慌ててカーディガンをどうしたらいいかと聞くと、「安物だからいいのよ」とだけ言い、彼女は颯爽と歩いていってしまいました。
いただいてしまうのは忍びなかったですが、内心は本当に救われた思いでした。彼女が助けてくれなければ、周囲の人におしりが汚れている姿を見せることになってしまい恥ずかしい思いをするところでした。イヤな気持ちを引き摺ったまま仕事をしていたでしょうし、1日をダメにしてしまうところでした。「今どきこんな親切な人がいるんだ」と、とても感動しました!
この一件だけでなく、私はこれまで何度も経血漏れを経験したことがあります。それだけ経血漏れは女性にとって身近な生理の失敗なのかもしれません。だからこそあの女性も気づき、フォローしてくれたのかなと感じます。彼女のやさしい心づかいに感謝していますし、私も困っている人がいたらできる限り助けたいと思った経験です。
著者/匿名
作画/まっふ
監修/助産師 松田玲子
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