どちらの命を助ける?ドラマ『コウノドリ』第2話を振り返る!【後編】

2017/10/27 12:00
こんにちは!助産師のREIKOです。10月20日(金)放送のTBS系の金曜ドラマ『コウノドリ』。気になる第2回目は、妊娠19週で子宮頸癌が判明した妊婦さんのお話でした。厳しい選択を迫られた夫婦はどうなったのでしょうか?

 

こんにちは!助産師のREIKOです。10月20日(金)放送のTBS系の金曜ドラマ『コウノドリ』。気になる第2回目は、妊娠19週で子宮頸癌が判明した妊婦さんのお話でした。厳しい選択を迫られた夫婦はどうなったのでしょうか?

『コウノドリ』第2話を振り返る【前編】を読む

 

いつ産むか?

妊娠19週で子宮頸がんが判明した妊婦、佐和子とその夫は、「何週で産んだらいいのか」と、綾野 剛さん演じる鴻鳥サクラの元を訪ねます。その際、産婦人科と新生児科の医師が同席のもと説明がされました。サクラは妊娠28週での出産を伝えます。

 

在胎22週以降であれば、赤ちゃんは母体外生活が可能であるとはいえ、在胎週数が浅ければ浅いほど、そして赤ちゃんの体重が少なければ少ないほど、さまざまなリスクが生じる恐れが出てきます。ですので、新生児科の医師は32週まで待ちたいのが本音であるということも伝えています。

 

どうやって産むか?という課題も

私が働いていた病院では、妊娠週数が浅い段階で出産を余儀なくされる場合、「どのように」産むかという点も、産婦人科と新生児科の医師との意見交換が必要な場合がありました。

 

在胎週数の浅い赤ちゃんがママの産道を通って生まれてくるということは、ものすごいストレスで、生まれてきたときのダメージはとても大きくなります。ですので、新生児科の医師は、帝王切開での出産を考えます。その一方で、産婦人科医は、帝王切開ももちろん考慮しますが、赤ちゃんの予後や妊娠週数、次の出産のことも考慮して経腟分娩を選択することも。

 

その際は、赤ちゃんを包んでいる膜を破らず、つまり破水させないで、おなかの中の赤ちゃんが羊水に入ったままの状態で生まれてくるようにするんです。そうすることで、羊水がクッションになって、ダメージも少なくなるんですよ。

 

夫婦それぞれの葛藤

医師たちからの説明のあと、佐和子夫婦はNICUに行き、26週で生まれた赤ちゃんとママに会います。その後、佐和子の夫は勇気をもらったと語りますが、佐和子は、早く出産をして、赤ちゃんに何かあったら自分たちの人生が変わってしまうかもしれない、早く出産しても自分は死んでしまうかもしれない、そしておなかの中でできるだけ育てて夫に迷惑をかけたくないといいます。

 

それに対し、佐和子の夫は「この子は、佐和子と俺の子だよ。2人で育てるんだよ。俺たちの子だよ。3人の人生だよ。一緒に生きたいよ」と伝え、2人は妊娠28週での出産を決意します。

 

最初は赤ちゃんをあきらめてもいいと言っていた夫も、いろいろな葛藤があったと思います。病気の妻や小さく生まれてくるわが子をこれから支えていくには、それなりの覚悟も必要だったのではないでしょうか。

 

「赤ちゃんがこの日を選んだ」

佐和子の手術も無事に終了し、初めて佐和子が赤ちゃんと面会したときのこと。佐和子は、廊下ですれ違った妊婦さんに対し、劣等感を抱いたけれど、赤ちゃんを見てその思いは吹き飛んだと医師に話します。すると、大森南朋さん演じる今橋先生が、「赤ちゃんがちゃんと生きていくために、この誕生日を選んだんです。あらためて、お誕生日おめでとうございます」といいます。

 

私自身も、赤ちゃんが「外に出る!」と決意したときに、生まれてくるのではないかと思っているところがあります。それは、どの赤ちゃんにも言えるような気がしています。そして、小さく生まれた赤ちゃんも、おとなが思っている以上に強いということも。

 

ママと赤ちゃん、どちらを助けるかという難しい選択を迫られた結果、2人の命は救われ、ハッピーエンドでした。でも、これからもいろいろなハードルを越えていかなければならないであろう佐和子たち。赤ちゃんがママと一緒に無事退院できるといいなと感じます。その一方で、気になったのは次回、第3話の予告です。第1話に登場した、高橋メアリージュンさん演じる彩加が……。いったいどうなってしまうのでしょうか?第3話も楽しみに待ちたいと思います。


著者:助産師 REIKO

医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

 


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