昭和の良き母
私の母は昭和後期〜平成前期に現役で子育て真っ最中だった世代。当時、母親はフルタイムで仕事をしていましたが、父親は普段ほとんど家事・育児に参加していない家庭で私は育ちました。
他に借りられる手もなく、今思うと本当に母親は大変だったろうと思いますが、母は当たり前のことだと思っている様子。今も帰省するたびに母が持っている「お父さんは敬うべき人」という亭主関白思想を色濃く感じます。
母から出た発言に撃沈
一方で子どもの出産後からは、亭主関白思想を毛嫌いするようになった私。夫以外に身近に手を貸してもらえる手段がなく、夫に動いてもらわねば家庭を回していけません。少しでも夫に家事をしてもらうように試行錯誤していました。
そんな中、私の実家に家族で帰り、夫がいつものように自分が食べた朝食の食器を片付けているときでした。母がその様子を目撃し、衝撃の一言を放ったのです。
「○○さん(夫の名前)あなたにそんなことさせちゃってごめんなさい。座ってていいのよ」と。
そんなことは妻がやるべきで夫がやることではないという母の思想を伝える言葉でした。何度言っても腰が重い夫が、やっと自分の食器は自分で片付けてくれるようになってきた矢先だというのに、私の努力ややり方を覆されたように感じました。
また、義実家も亭主関白色が強く、同じように世代の違いによる考え方の相違を感じ、両家への帰省のたびにモヤモヤします。しかし今は令和。母たちの苦労を理解することも必要だと思いますが、令和のやり方で現代の家族の形を作り、子どもにも伝えていくことが後続の世代のためにも大切だと私は思います。どうにか夫を令和のお父さんにするべく今も日々奮闘中です。
著者:澤崎 凪
1男1女の母。4歳差の姉弟の子育てに奮闘しながら、自身の体験をもとにした子育て関係記事を執筆するママライター。その他、アパレル、地域情報関連記事も執筆中。