もしかして…そこにいる!?
私は不妊治療を経て長男を出産。そのこともあり、祖父は長男の誕生をとても喜んでくれました。しかし、その2カ月後に祖父は他界。私は寂しくて、毎日祖父のことを思い出しては泣いていました。
そして祖父が亡くなり1週間が過ぎたころ、夫の実家で不思議なことが起こりました。私と夫が長男のおむつ替えをしていると、長男が私の後ろを見てうれしそうに笑い始めたのです。
最初は、私を見て笑っているのかなと思いましたが、目線は私に合っていません。まるで誰かにあやしてもらっているかのような笑い方を見て私はハッとし、もしかして祖父がいるのでは?と思ったのでした。
さらに次男も…
そして、約2年後に次男が生まれ、2歳になったころ、祖母は末期がんであることがわかり自宅療養していました。長男は幼稚園に通っていたので、次男を連れて毎日のように会いに行くと、祖母はいつもうれしそうに「また来てくれたの」とほほ笑んでくれたのを覚えています。
それから少しして、祖母は闘病の末に亡くなりました。祖母が亡くなった日やお通夜、お葬式の日、私たち家族は運悪くインフルエンザで会いに行けませんでした。
残念だけど仕方ないと思いながら、夜に子どもたちを寝かしつけていたときのこと。次男が突然、天井に向かって「ばあば、じいじ、ばいばい」と、ニコニコしながら手を振り始めたのです。
次男は祖母のことを普段から「ばあば」と呼んでおり、会ったことのない祖父のことも仏壇の写真を見て「じいじ」と呼んでいたので、私と夫は本当にびっくりしました。
その出来事をきっかけに、祖父と祖母は亡くなってもそばにいてくれていると感じられるようになり、私の心の支えになっています。また、二人は天国で再会することができたのだなと安心することもできました。祖父と祖母が見守ってくれていることに気付かせてくれた子どもたちに、感謝の気持ちでいっぱいです。
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イラスト/森田家
著者:山田花子
2019年と2021年生まれの男の子のママ。妊活・不妊治療・育児の経験を生かし、ライターとして活動中。