慌ててメイクをした朝
その日、私は寝坊してしまいました。いつもよりもかなり急いで準備をしなければ、会社に遅刻してしまう状況。朝ごはんを食べている時間はなく、急いで着替え、メイク用品が入っているポーチから道具を出し、ファンデーションを塗ったあと、チークとアイシャドウをざっと塗りました。
そして、ひとり暮らしをしているアパートから出て、急いで駅に向かいました。
電車の中で感じた視線
いつも乗る電車になんとか間に合いホッとした私。しかし、ほどほどに混む電車の中で、私はなんだか周りにジロジロと見られているような、周囲からの視線を感じたのです。
急いで着替えたためスカートからシャツの裾が出ているのかもと思い、急いでチェックしましたが、そんなことはなく……。「自意識過剰かな?」と思いながら、会社へ向かいました。
鏡を見てようやく納得
会社にも無事に間に合い、自分の席に着いたとき、隣にいた先輩が「トイレに行って鏡を見たほうがいいよ」とそっと話しかけてきました。
私はなぜそんなことを言うのかわかりませんでしたが、まだ始業前だったこともあり、私はメイクポーチを持ってトイレへ。そして鏡で自分の顔を見るとビックリ! そこには、濃い紫のアイシャドウに、ド派手なピンク色のチークを塗りたくった私が映っていたのです。しかも、ファンデーションにもかなりのムラがあります。
電車内で周囲から視線を向けられた理由はこれか……!と一気に恥ずかしくなってしまいました。そして急いでメイクを直したのでした。
その日の朝はとにかく急いでいたということもあり、電気も点けずに薄暗い部屋の中で、自分の勘だけを頼りにメイクをしていました。鏡はちゃんと見ていなかったと思います。だからこそ、チークをつけすぎてしまっていましたし、青色だと思ってブラシに取ったはずのアイシャドウは、パレットの隣にあった紫色のアイシャドウでした。教えてくれた先輩からは「夜の蝶って感じだった」とも言われ、暗い場所で慌ててメイクをする危険性を実感したのでした。
それからは、朝は余裕を持って起きるようにし、メイクをするときは必ずカーテンを開け電気を点けて部屋を明るくすることに。そして、10分程度で終わるメイクでも、鏡をしっかり見ておこなうようにしています。
著者/山田良子
作画/あさうえさい
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