妊婦の私に「俺もしんどい!」と言う夫
私の妊娠がわかったあとすぐに夫が単身赴任になり、私もそれからひとり暮らしをしています。日が経つにつれてつわりがひどくなり、買い物すらままならない状態に……。夫からの電話にも出られず、終わりの見えない吐き気に耐える日々を送っていたのですが、夫はこのことが不満なようで、ついに怒りを爆発させました。
どれだけつわりのしんどさを説明しても、「俺もしんどい!」の一点張り。さらに、「しんどい中、わざわざ電話をかけてやってるんだ! 無視するな! 」と冷たい発言まで……。 毎日仕事に通えて、おいしくごはんを食べられて、家の外に不自由なく出られる状態の夫のしんどさが、この24時間生き地獄にいるような私のしんどさと同じレベルだとは到底思えません。もちろんしんどさの度合いは人それぞれだし、人と比べるものでもないとは思いますが、あまりの理解の無さに怒りを通り越して嫌悪感を抱いてしまいました。
妊娠中は味覚や嗅覚も変わってしまったり、絶え間ない吐き気に襲われたり、猛烈な倦怠感や眠気、頭痛などに悩まされたりすることも多いです。 私はこの件で、妊婦だけでなく、自分の知り得ないつらさやしんどさを持つ人に対しても、できるだけ寄り添ってあげられるような人になりたいと強く思いました。
作画/さくら
著者:小橋 愛子
初めての妊娠中の専業主婦。夫が単身赴任中で、私もひとり暮らしをしている。