自動給湯器に感動する夫
数年前、私と夫は結婚を機に同居を始めました。
引っ越す前はお互いワンルームに住んでいて、お風呂に浸かりたいときは蛇口でお湯を張る必要がありました。新居のお風呂には自動給湯器がついていて、ボタンを押せば自動でお風呂を沸かしてくれます。
私は実家に自動給湯器が付いていたので使い方がわかりますが、夫は今まで自動給湯器を使ったことがありません。夫は人生で初めて出合った自動給湯器に「便利になった!」と喜んでいました。
なぜか浴槽が満タンに?
夫は、ひとり暮らしのときはシャワーだけで済ませる日が多かったようですが、「せっかく自動で沸かせるならお風呂に浸かりたい!」と、自動給湯器の便利さを実感したいよう。その日、私は夕食作りを担当することになったので、お風呂を沸かす作業は夫に頼みました。
夫は普段からしっかりしていて、私よりも家事が得意です。ひとり暮らしの経験があるため、ひと通りの家事はこなせます。お風呂を掃除してボタンを押すだけなので、自動給湯器を使うのが初めてとはいえ、夫に任せて大丈夫だろうと思っていました。
しかし、しばらくしてふと浴槽を見ると……なぜかお湯が満タンに! なんと、夫は自動給湯器のボタンを押してお湯を張るのではなく、なぜか蛇口でお湯を張っていたのです。
しっかり者の夫の知られざる一面
慌てて夫に聞いてみると、ボタンを押すだけでお湯が張れることを知らなかったとのこと。「自動給湯器によって蛇口のお湯が自動で止まる」と勘違いしていたようです。私は夫に自動給湯器の使い方を説明しました。
「お湯をムダにしてしまった……」と落ち込む夫。わざと失敗したわけではなく、本人も反省していたので、「次は気をつけてね」と伝えました。その後、夫は給湯器の説明書を読み、追い炊きや温度設定までマスターしてくれました。
わが家で起きた、自動給湯器にまつわるハプニングでした。
普段はしっかりしていて、家事も仕事もテキパキこなせる夫。しかし一緒に住んでみると、抜けているところも見えるようになりました。最初からしっかり者だったのではなく、家事も仕事も努力して覚えたようです。夫の意外な一面を知った出来事でした。
著者/柏 あかり
イラスト/ののぱ
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