中学生から縮毛矯正をする生活
子どものころから湿気で広がる髪がコンプレックスだった私。自分自身もクセ毛である母は、私のクセ毛も気にしてくれていました。そのこともあり、中学生のころにはすでに縮毛矯正を開始。そして一度始めるとなかなかやめられないのが縮毛矯正のデメリットだと感じています。髪が少し伸び始めると、生え際のクセが気になり始め、数カ月に1回の頻度で美容院へ。しかしサラサラの髪が手に入っても、一時的なもの。さらに20代になると、カラーも重なり、髪はどんどん傷んでいきました。
頻繁に美容院へ行く必要があるため、かかる費用も相当なものです。さらに施術時間も長く、子どもができるとなかなか美容院へ行く時間が取れなくなってきました。そのため私のクセ毛直しは、縮毛矯正からヘアアイロンへ移行することに。しかし、朝起きたときにボサボサになった髪を、毎日抑えるのは大変です。せっかくヘアアイロンで伸ばしても、雨の日や汗をかくような日にはすぐに元通りに。
この先50代、60代になってもヘアアイロンを使って髪を傷め続けていいのだろうか……。そんな思いが毎日込み上げてきます。そもそも50代、60代でもヘアアイロンを使用し続けている自分を想像できません。こんな日々はずっとは続けられないと、クセ毛直し対策を模索する期間が続きました。
思い切ってクセを出してみたら!
理想とするのは、この髪質を生かしたヘアスタイル。しかし、もはや自分のクセがどのくらいの強さなのか、生かすといってもどんな髪形になるのか、まったく想像がつきません。美容師さんにも、どう相談したらいいのかわからずにいました。とはいえこれ以上の現状維持には耐えられないので、思い切ってクセを生かしたいと相談することに。すると美容師さんから「挑戦してみようか!」との返答があったのです。
まずは髪を濡らし、どのくらいクセが出るのかチェック。その後カットをし、ドライヤーは軽めに当て、あえてクセを伸ばさないようにスタイリングしてくれました。すると、自分ではまったく想像がつかないほどの、クルクルのヘアスタイルが出現したのです! 両親でさえも、「パーマをかけたの?」と言うほど。自分の髪のことなのに、こんなにクセが出るとは知らず、ただただ驚くばかりでした。
とはいえ、ショートヘアだったので、オシャレ難易度が高すぎるメンズライクな髪形に……。「濡らして、ワックスをつけて自然乾燥するだけでOKだよ」と言われたものの、なかなか思うように仕上がらず、40代の私には到底扱いきれません。そうこうしているうちに、あっという間に再び髪は伸び、ボリュームが出過ぎて大変なことになってしまったのです。
やはりアイロンで軽く伸ばすしかないのか、このクセ毛はどうにもならないのかと、同じ悩みを持つ人を探すべく再びSNSチェックの日々が始まりました。
「クセ活」という考え方に目からうろこ
扱いきれない髪形ではありましたが、美容院で思い切ってクセを生かした髪形にしてもらったことは、マイナスではありませんでした。自分のクセがどんな感じに出るのか、はっきりとわかったからです。
それからもSNSをあさっていると「クセ活」という考え方を発見。私と同じようなクセ毛に悩む人たちが、カールをきれいに出す方法やおすすめのスタイリング剤などを紹介していました。これらの情報を参考にしながら、「ドライヤーはほとんど使わずに自然乾燥にする」「寝るときは、摩擦防止にシルクのナイトキャップを被って寝る」「シャンプーは2~3日に1回で、ほかの日は湯シャン(シャンプーを使わずに、お湯かぬるま湯で頭皮を洗う洗髪方法)にする」といったことを生活の中に導入。
すると、徐々に自分の髪が扱いやすくなってきました。そして、自分らしい納得のいくヘアスタイルもわかるようになってきたのです! さらに美容師さんにも、「ここのボリュームを減らして欲しい」「こんなシルエットにしたい」など、伝えやすくなりました。
それからは、毎日のお手入れがとてもラクになりました。梅雨の時期になると、毎日思うようにスタイリングができずテンションが下がっていましたが、それも気にならなくなったのです。さらに、私の遺伝を受け継いだと思われるクセ毛の10歳の長女が、自分の髪を好きになってくれるうれしい出来事も! 娘と同じ年齢のころから髪にコンプレックスを抱き、クセを隠してきましたが、クセ毛を楽しんでいる今の私を見て「クセ毛でよかった」と言ってくれたのです。この言葉が私にとってなによりうれしい変化となりました。
まとめ
今までクセ毛をコンプレックスと捉え、隠そうとばかりしてきた私ですが、逆転の発想で生かすことを考えると、とても扱いやすくなり気持ちもラクになりました。もっと早く挑戦してみればよかったと後悔もあります。ですが、この先10年20年と、縮毛矯正やヘアアイロンを続ける必要もなくなり、今まで抱えていたモヤモヤしたものがなくなりました。
これからは加齢による変化で髪質の衰えを感じるかもしれませんが、少しでも髪への負担が減ったことは自分へ安心感を与えてくれました。また自分の挑戦により、子どもがクセ毛にコンプレックスを感じなくなったことも、うれしい副産物でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:島野 雪乃/40代ママライター。アクティブな夫と4人の子どもと6人家族。最近はキャンプやプール、スキーなど家族で楽しむのが大好き。
イラスト/もふたむ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年5月)
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