みなさんは、第1子を妊娠されたとき、お仕事をしていましたか?また、産後の仕事についてどのように考えていましたか?30年前、40年前であれば、「結婚=退職して専業主婦に」といったように、「妊娠=退職」のような傾向が強かったように感じられます。しかし、今はどうなのでしょう?
厚生労働省による「人口動態職業・産業別統計」とは?
厚生労働省は、5年に一度、「人口動態職業・産業別統計」という調査をおこなっています。
人口動態職業・産業別統計は、全国の市区町村に届けられた出生、死亡、死産、婚姻、離婚の数をすべて調べ、結婚や出産をした人の年齢や就業の有無などとの関連を分析し、国民の現状を把握するというものです。
平成27年度の出生に関する調査結果
厚生労働省は、平成30年3月2日に平成27年度の調査結果を発表しました。母親の就業状態と出生数をみると、ワーキングママの子どもは42万5110人(全体の42.4%)、無職のママの子どもは53万6758人(同53.5%)という結果でした。
この結果を見ると、ワーキングママの子どもの数はまだ無職のママの子どもより少ないですが、前回調査の平成22年度では、ワーキングママの子どもは約33万人、10年前の平成17年度では約25万人と、10年前に比べると2倍近くに増加しています。
変化する母のライフスタイル
10年前には、約25万人だったワーキングママの子どもの数は、10年で2倍近くにまで増加しました。しかし、その一方で、第2子、第3子と子どもの数が増えるにしたがって、ワーキングママの割合も低下しているという結果も。
また、保育所の数をみると、平成20年ごろでは22,909カ所、平成27年には28,783カ所(こども園なども含む)と、保育所の数は増えてはいるものの、子どもの数にはまだまだ見合っていないように感じます。
5年に一度の調査結果で、待機児童への対策の必要性がさらに浮き彫りになるような結果となりました。日々、いろいろな課題に取り組んでいる厚労省ですが、この結果を受け、待機児童やワーキングママへのなんらかの対策が進むとうれしいですね。(TEXT:東 裕子)