訃報はなんの前触れもなく、突然訪れることがあります。なかには妊娠中に訃報を知らされて、動揺してしまう方も多いのではないでしょうか。
突然の訃報に備えて、妊婦さんが知っておきたいお葬式の注意点をご紹介します。
遠方でおこなわれる葬儀に注意!
突然知らされた親しい人の訃報。体調に問題がなければ、葬儀に参列したいと思うのは当然でしょう。しかし、体調が不安定な妊婦さんが、参列を控えるべきケースもあるのです。体調が優れない場合はもちろん、妊婦の身体に大きな負担を強いるのが、遠方でおこなわれる葬儀です。長時間の電車や車の乗車は、精神的ショックを受けた後の身体に予想以上の負担を掛けてしまいます。
また、妊婦さんの妊娠期間も考慮するべきポイントです。いつ出産してもおかしくない臨月であれば、近場であっても参列は控えるべきでしょう。精神的なショックに加えて、葬儀場に漂う線香の香りで刺激を受けてしまうケースも少なくないのです。
妊婦さんもブラックフォーマルが基本!
妊娠中でも、葬儀に参列するときはブラックフォーマルが基本です。しかし、おなかが大きくて手持ちの喪服が着られないという方も多いですよね。だからといって、妊娠中の体型に合わせて喪服を新調するのは…予算的にも厳しいものですよね。
そんなときに役立つのが「レンタル喪服」です。おなかを締めつけないワンピースタイプの喪服と、黒のフラットパンプスもあわせて借りることができます。インターネットでも探せますが、葬儀場で借りられることもあるので問い合わせてみるのも良いでしょう。場合によっては斎場で着替えることもできますよ。また、広い斎場では寒さ対策も大切です。ショールやカーディガン、黒タイツなどを活用して備えましょう。
突然の訃報! 妊婦に必要なマナーとは?
お葬式やお通夜、火葬場への参列には、妊婦ならではのマナーがあります。友人や仕事関係者の葬儀に参列するときには、ご家族の方に妊娠中であること、参列を希望していることを伝えて承諾を得てから参列するのがベターです。お葬式やお通夜には、故人と関わりが深かった方々が集まります。
なかには、「赤ちゃんにアザができる」などの昔の言い伝えや迷信などを気にする世代の方もいらっしゃるかもしれません。もちろん根拠のない迷信なのですが、親族の方が抱く感情を無視することはできません。大切なのは、自分の感情を押しつけることではなく、故人を悼む気持ちなのです。
訃報は妊娠中であっても、突然知らされるものです。体調が不安定な妊婦さんにとって、精神的なショックが大きい訃報は、身体にも負担をかけてしまうかもしれません。だからこそ、いざというときのマナーや対処法を把握して、しっかりと備えておく必要があるのです。
(TEXT:田中 リリー)