今回は、赤ちゃんを迎えたばかりのイクメンを目指しているパパに向けて、赤ちゃんのおむつ交換と沐浴の方法をお伝えします。コツさえつかめばパパも大活躍!ぜひ赤ちゃんのお世話の参考にしてみてください。
赤ちゃんのおむつ交換の回数や手順、注意点とちょっとしたコツ
おむつ交換の頻度・回数
おむつ交換の頻度や回数って、どの程度なのでしょう?成長段階により、また個人差にもよるので一概にこうとは言えません。
母乳やミルクがある程度飲めるようになってきたら、おしっこは1日に6~8回以上、うんちは3~4回以上出るようになります。成長するにつれてうんちの頻度は減り、おむつ交換回数も減っていきます。離乳食時期になるとうんちも固形になっていきます。うんちは1日に3回くらい出る子もいれば、2、3日に一度の子もいます。
おむつ交換の方法
基本となる紙おむつ交換の方法を紹介します。
1.まず手を洗いましょう
2.赤ちゃんを仰向けに寝かせます
3.赤ちゃんの腰のあたりに手を入れて浮かし、新しいおむつを広げて赤ちゃんのおしりの下に敷きます
4.赤ちゃんの腰を下ろし、赤ちゃんが履いているおむつのテープを外します
5.赤ちゃんの両足を片方の手で軽くまとめるように持ちます
6.赤ちゃんが履いているおむつの汚れていない部分で、おおまかな汚れを拭きます
7.ふき取り切れなかった汚れをおしりふきでていねいに拭きとります
8.汚れているおむつにおしりふきを入れ、赤ちゃんのおしりのあたりまでおむつを前から後ろへ丸めていきます
9.赤ちゃんの足を持っていた手を外し、腰の下に入れ、古いおむつを引き抜きます
10.赤ちゃんの腰を下ろし、新しいおむつをつけ、左右のテープを止めます
11.もれ防止のため、赤ちゃんの足の付け根部分のギャザーをしっかりと外側に出します
12.赤ちゃんの洋服を整えます
13.汚れたおむつは最後まで丸めたあと、左右のテープでまとめ、ごみ袋に入れて捨てます
14.おむつ交換後、もう一度手を洗いましょう
おむつ替えシートや紙などを敷いて、その上に赤ちゃんを寝かせておむつ交換をしましょう。
おむつ交換の注意点
●赤ちゃんの足を持ち上げないようにしましょう
赤ちゃんの足首を持っておしりを上げてしまうと、股関節脱臼する恐れがあります。
赤ちゃんのおしりを拭くときは、足を軽くまとめる程度に持つこと、おしりをあげるときには、腰の下に手を入れて少し持ち上げるようにしましょう。
●おしりの拭き方にも注意しましょう
女の子の場合、おしりを拭く方向は、「前から後ろ」です。大陰唇と小陰唇の間も、ていねいに拭いてください。生まれて間もない時期は胎脂が付いていることがありますが、それはムリに拭き取らなくてもOKです。男の子の場合は、おちんちんのうしろや睾丸の裏、しわの間をていねいに拭くようにしましょう。
●テープはきつすぎないように
おむつのテープを止めるときは、おむつと赤ちゃんのおなかの間に大人の指2本分程度入るくらいのの隙間が空くようにして止めましょう。
●おむつもれを防ぐには
新しいおむつを履かせたときに脚の付け根近くのギャザーが内側に丸まっていることがよくありますので、指で整えて股もれを防いであげましょう。両サイドのテープは左右対称に付けます。生後1カ月くらいのときに多い背中もれをしないよう、おむつはおなかより背中を長めにあて、テープは斜め下に向かってつけるといいですね。男の子なら陰茎を下に向けておむつを履くことも、もれを防ぐポイントになります。
赤ちゃんの沐浴の方法と準備するもの、ポイント
赤ちゃんの沐浴の準備
赤ちゃんの沐浴には、どのようなものを準備して、どのような手順でおこなえばいいのでしょうか?まずは沐浴の準備を整えましょう。
●沐浴の場所と必要なもの
まず、どこで沐浴するかということからですが、できれば洗面所やキッチンのシンクなど、お母さんが立ったままで、ラクな姿勢で沐浴できる場所がおすすめです。そのため、ベビーバスを用意するなら小ぶりのもので、洗面所やキッチンのシンクにすっぽり入るものがおすすめです。お風呂の洗い場などにベビーバスを置いて沐浴する方もいますが、しゃがんだ体勢で沐浴するのは、腰に負担がかかってしまい、お母さんにとってはけっこう大変なのです。
また、ベビーせっけんは、片手で泡立てることができる小ぶりな固形せっけんや、泡タイプのポンプ式のボディーソープが使いやすくておすすめです。また、顔拭き用の小さなガーゼを用意しておきましょう。
お湯の温度は夏は38度くらい、冬は40度くらい。洗面所やキッチンならお湯の温度も設定しやすいですね。室温は24~26度くらいがいいでしょう。ベビーバスとは別に、赤ちゃん用の手桶に上がり湯を用意しておきましょう。
●バスタオル&着替えの準備
沐浴の前におこなっておきたいのが、バスタオルと着替えの準備です。まずは、赤ちゃんを寝かせるマットの上に着替えを広げます。複数枚着せる場合は袖を通して重ねておき、スナップやひもははずして広げておきましょう。
そして、その上におむつも広げてセッティングします。さらにその上に重ねてバスタオルを広げておけば準備OKです。心配であれば、バスタオルの下にビニールシートを敷いておくと、万が一おしっこをしてしまった場合に安心です。
沐浴の手順
1.まずは左手で頭を支えます。頭を支えるときには、赤ちゃんの後頭部を支えましょう。耳をふさぐ必要はありません。そして、もう片方の手で赤ちゃんのおしりを支えます
2.赤ちゃんのからだを支えているほうの肘を先にお湯につけて温度を確認し、赤ちゃんがおどろかないようにそっとゆっくりお湯に入れ、からだを支えている方の手を外します
3.お湯に入ったら、最初に顔をキレイにします。手桶に入っているお湯で顔拭き用のガーゼをぬらして絞ったら、最初に左右の目をやさしくぬぐい、顔を拭いてあげます
4.次に頭を洗います。髪にやさしくお湯をかけてあげましょう。先ほどのガーゼを使うとかけやすいです。せっけんを泡立てて、髪を洗ったら泡をきれいに流し、絞ったガーゼでサッと髪の毛の水分を拭き取っておきます
5.顔と髪が洗えたら、あとは上半身から下半身へと手でやさしく洗っていきます。腕や足は軽くにぎるようにしてクルクルクルッとなでれば、すばやく洗いやすいです
6.最後に陰部をていねいに洗いましょう。新生児は皮膚がデリケートなので、ガーゼでゴシゴシ洗う必要はありません。耳の裏や首の間など、細かいところはガーゼを使ってやさしくぬぐうように洗ってもOK
沐浴指導の際、背中を洗うときに赤ちゃんをひっくり返す場合も多いと思いますが、慣れないうちはこわいうえに、やりにくいかもしれません。最初は少し赤ちゃんを浮かすようにして、背中にせっけんの泡を付けた手を回して洗ってもOKです。
そのうち赤ちゃんの扱いに慣れてきて、ひっくり返したほうが洗いやすいという状況になったら、お手本どおりにひっくり返して洗えばいいでしょう。手伝ってくれる人がいるのであれば、背中は洗ってもらってもいいですね。せっけんの泡は洗いながらベビーバスのお湯で流します。最後に上がり湯でひととおり全身を流したら沐浴完了です。
赤ちゃんによってはお湯をいやがって泣き出す子もいます。そんなときは沐浴布を赤ちゃんの腕と胸にかけてあげると落ち着くことも。最初は泣いていても、だんだんと気持ちよさそうにする子も多いですよ。
赤ちゃんの沐浴が終わったら
沐浴が終わったら、先にセッティングしておいたバスタオルの上に寝かせて、バスタオルにくるみながら、やさしく押さえるように拭いてあげましょう。拭き終わったら、バスタオルを取り除き、下にセットしておいた着替えの上に寝かせておむつをし、必要な場合にはさっと保湿をします。そして、着替えに袖を通してあげましょう。まだおへその消毒が必要なうちは、おへそのケアをしてからおなかをしまいます。
最後に髪の毛を整えて、耳の入り口の水分をさっとぬぐいます。必ずしも綿棒でおこなう必要はありません。鼻のケアについても、綿棒を使用する場合は入り口付近をひとなでする程度にとどめ、奥まで入れないように注意しましょう。
赤ちゃんの沐浴のポイント
沐浴は、授乳前後や眠くてグズっているときなどを避けておこないましょう。熱があるときや体調が悪そうなときもやめておきます。冬なら昼間の暖かい時間帯、夏なら朝夕の涼しい時間帯などを選ぶといいですが、エアコンで調整する場合はそれほど時間帯にこだわる必要はないと思います。お父さんに手伝ってもらうなどの都合がある場合は、夜に沐浴させれば大丈夫です。できれば、赤ちゃんにとっては21時ごろまでに沐浴できるといいでしょう。
沐浴できないときは、おむつを身につけた赤ちゃんをバスタオルにくるみ、お湯で濡らして絞った清潔なガーゼでやさしく拭いてあげます。沐浴のときと同じように顔から拭いていきます。首など、シワのできる部分や汗をかきやすい背中などを中心に、手早くササッと拭きます。
赤ちゃんにもだんだん生活リズムができてくるので、だいたい同じような時間帯に沐浴できるといいですね。また、赤ちゃんにとって沐浴は、意外と疲れるものなので、なるべく短時間でササッとおこないます。5~10分程度(※)で済ませられるといいですね。(※お湯に浸かっている時間ではありません)
便の回数が多い子は、おむつかぶれの予防に、夏の暑いときにはあせも予防にも、沐浴は大切です。また、沐浴の際には赤ちゃんの背中もよく見て、何か湿疹が出てないかなどもチェックしてあげましょう。
いかがでしたか?今回は、イクメンを目指しているパパに向けて、赤ちゃんのおむつ交換・沐浴の方法とコツをお伝えしました。なかなかおむつ交換や沐浴がスムーズにできない……。そんなママもぜひ参考にしてみてくださいね。
監修者:助産師 REIKO
医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※参照元:ベビーカレンダー「赤ちゃんのおむつ交換の回数や手順、注意点とちょっとしたコツについて」〈 https://baby-calendar.jp/knowledge/baby/927 〉「赤ちゃんの沐浴はいつ頃まで行う?やり方(手順)や準備するもの、ポイントを解説」〈 https://baby-calendar.jp/knowledge/baby/918 〉