「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、2人目を出産してすぐに起きた上の子の変化に戸惑うママさんからのご相談です。
Q. この上の子の行動は、赤ちゃん返りなのでしょうか?
生後12日の赤ちゃんと2歳1カ月の上の子がいます。寝つきがよく、寝かしつけたらすぐに寝ていた上の子が、ここ2日ほど夜中にハイテンションになり、布団の周りを走り回ったり、赤ちゃんのベッドに入り込んで跳びはねたりして困っています。抱っこして布団に横にしても嫌がって泣き出し、またすぐ遊び出してしまいます。
下の子の授乳の時間がその間に2回ほど来てしまい、寝られないことで上の子へのイライラが押さえられず、言葉がけがひどくなってしまいます。上の子がようやく寝たときに言ってしまった言葉に後悔しています。
上の子の行動は赤ちゃん返りのひとつですか? イライラしないように接したいのですが、4時間弱も寝てくれないとだんだんイライラしてしまい、つらく当たってしまいます。上の子も下の子も同じようにかわいいのですが、2人への接し方が本当にわからなくなってきました。
在本祐子助産師からの回答
まだ出産したばかりなのですね。おめでとうございます。2人の育児にはまだ慣れていらっしゃらないでしょうし、産後のお疲れのなか、イライラしてしまうのは仕方ないように思いますよ。がんばっていらっしゃいますね。
現在のご様子ですが、2人目のご出産による、第1子の精神的反応(赤ちゃん返り)とお見受けいたします。すぐに解決するわけではありませんが、ママさんが愛情をよくかけていらっしゃるので、次第に伝わり、お子さんのお気持ちも落ち着くと思います。「大丈夫、ママは大好きだよ」と、言葉でゆっくりとお子さんにお伝えください。「ママは変わらないよ、一緒に生まれたばかりの小さな赤ちゃんを守ってあげようね」と。すると、長子としての気持ちが芽生え育つと思います。ママさんは今、産後直後で精神的に動揺しやすい時期です。無理はしないで、ときには涙を流して発散してくださいね。
※参照元:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー〈 https://baby-calendar.jp/talk/category/tree/11/0 〉
下の子が生まれたばかり。すると上の子に急な変化が…
今回の相談内容に「赤ちゃん返り」という言葉がありますが、これは2人お子さんを持つママのほとんどが経験していることではないでしょうか。あまり長子と歳が離れていないと、特にこうした行動の変化は起きやすいようです。
今まで独り占めしていたママの愛情が赤ちゃんに思い切り向いているのが「気に入らない」ということもありますが、本心はきっと「悲しい」「寂しい」気持ちなのだと思います。そして、それを紛らわせるために、強がりも含めて「かまってかまって!」と、わざとおイタを繰り返してしまうのかもしれません。
それでも、赤ちゃんのお世話にかかりきりのママにとっては、もうちょっとお利口にしててよ! と思ってしまうものですよね。上の子の気持ちは理解しているつもりでも、なかなかそこまで手が回らず、そんな自分にもイライラしてしまうという悪循環…。ほかのママさんはその辺をどう乗り越えてきたのでしょうか? 過去の掲載記事からエピソードを集めてみましたので、ご紹介します。
わが家では上の子の「赤ちゃん返り」こう乗り切った!
<すっかり赤ちゃん返りしてしまったお姉ちゃん>
- 2人目が生まれ、長女が産院に赤ちゃんを見に来たときのこと。最初はご機嫌でいた長女が、私が赤ちゃんを抱っこしている姿を見て、「抱っこして!」と泣いて甘えてきたのです。退院して家にもどった当初は、長女もよろこんで赤ちゃんを抱っこしたがったり、おむつを替えたがったりと、お姉さんとして振る舞っていました。ところが、私が赤ちゃんを沐浴させていると、長女も服を脱いで赤ちゃん風呂に入りたがります。また、あるときは赤ちゃんのおむつを替えていると、同じく横になっておむつをしてほしがりました。さらにはミルクを飲んだり、寝転がって赤ちゃんのマネをしたり、ハイハイしたり……。長女は完全に「赤ちゃん返り」してしまったのです。そこで私は、長女がやってほしいと主張してきたときには、求めることをやってあげるよう心がけました。最初は大きい赤ちゃんが増えて大変に感じましたが、欲求を満たしてあげることにより、結果的にはその後の赤ちゃん返りが落ち着いていきました。(石原みどりさん)
<1人目にとって2人目妊娠はママの浮気?>
- 2人目の妊娠を長女に伝えると、お約束通り赤ちゃん返りし、常におなかの赤ちゃんにヤキモチを焼き、わがまま放題で言葉使いがちょっと攻撃的になりました。「何かに似ている・・・」と思い、あるときハッと思い当たりました。それは男女間の「パートナーに浮気されたときの反応」でした。確かに浮気って許せないですよね。「あなたも浮気相手も愛している」って言われても「はぁ!?」と言い返しちゃいそうです。長女の気持ちがやっと理解できた瞬間でした。長女が「赤ちゃんとママはいつも一緒でいいな・・・」とさみしそうに言うので、今までママひとりでやっていた家事を母娘でやることにして、一緒にいる時間を増やしました。料理はとくに好きなようで、包丁や油、旬の食材や火の扱いをマスターし、褒めるとますます上達して自信をつけました。また、2人目が臨月を迎えるころ、赤ちゃんを迎える準備のために部屋中に100個以上の風船を飾り、ウェルカムボードを作ったのも楽しい思い出です。(伊川遥さん)
<家族との連携プレーで乗り切る!>
- 長男が3歳4カ月、長女が1歳3か月のときに、次男が家族の仲間入りをしました。次男が生まれる2カ月前に私が産休をとったことで、保育園に行っている長男と長女の甘えモードのスイッチが入ることに……。具体的には、抱っこやおんぶなど、常に私にべったりな状態になったり、保育園に行きたくないと駄々をこねたりという様子でした。次男の出産で2人の甘えモードは最高潮になり、赤ちゃんが3人になったような毎日に変わりました。「これが赤ちゃん返りか」と、家族全員で作戦会議を開催しました。原則は、3人に30%ずつ力を注ぐのではなく、それぞれの子どもたちにできることを100%にするということを確認しました。かか(私)は、長男と長女との触れ合いがじゅうぶんか意識し、次男の育児をおこないながら育児・家事をする。とと(父)は、休日を中心に子どもたちと遊ぶ機会をつくる。ばば(義母)は、育児のサポートと家事を中心におこなう。そして、必ず子どもたち3人に大人全員が目配り、気配りをしました。(簗田智花さん)
<少しのことでも、上の子を優先に!>
- 私はいろいろな人に「上の子を大切に、優先的にしてあげればうまくいくよ」と言われました。確かに頭ではわかっていても、いざ大泣きする下の子を目の当たりにすると、なかなか実践できません。でも、例えば下の子をだっこする前に上の子を少しだけ抱きしめる、下の子が寝ている間に上の子の話をちょっと聞くなど、ちょっとしたことを心がけるだけで、少し上の子も落ち着いたことがあります。(たもさん)
産前産後は余裕がない時期ではありますが、ほかのママさんの体験談を読んでいると、どうやら産前からのフォローがかなり効いているようですね。もちろん、それでも赤ちゃん返りしてしまうこともありますが、なるべく上の子をかまってあげる時間をとってあげましょう。赤ちゃんのお世話で手が離せなければ、在本助産師が言うように言葉だけでも大丈夫です。「あなたも大切だよ!」と声に出して上の子に伝えてあげてくださいね。
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