妊娠は夫婦でよろこびを分かち合える最大のできごと。2人の絆を深めるために幸せな語らいの時間をつくるのは大切ですが、今後のトラブルを避けるために、夫婦で話しておきたいことがあります。
それは、「妊娠報告をする前に決めておくべきこと」について。では、具体的にどのような決めごとをすればいいのでしょうか。
「妊娠報告」は相手の立場や状況も考えて
まず夫婦で決めるべきなのが、「いつ」「どのように」妊娠報告をすべきなのかということです。これは、その人の置かれている立場や状況によって左右されるでしょう。一般的に親族以外には、妊娠中期である5カ月~7カ月の期間を選んで報告する人が多いようです。また、流産経験のある人や不妊治療の末にやっと妊娠したという人に報告するなら、よろこびを全開にして伝えることは慎み、できる限りサラッと報告するほうが無難です。妊娠したことを黙っているのもかえって失礼にあたる場合がありますので、相手との付き合いを考慮して報告します。
これに対して妊娠確定後、すぐに周囲に報告する方が多いのが2人目の妊娠というケース。小さな子どもを抱えて妊婦生活を送るには、周囲のサポートが欠かせないからでしょう。また、ご主人が長男だった場合や義父母と同居しているケースなら、実父母より義父母への報告が先になります。小さな配慮でも大きく影響するのが人間関係。むやみに報告して回る前に、夫婦で話し合っておくほうが賢明です。
両親へ報告する前に決めておくべきことは?
妊娠中の家族トラブルに多いのが「赤ちゃんの名前」。孫ができたことを報告されたご両親が、ひそかに姓名判断の本を購入するというケースは少なくないようです。なかには、「一方的に決められた」「知らないうちに決まっていた」というケースも。両親に妊娠報告をする前には、自分たちで名前を考えたいのか、相手に委ねたいのかを決めておきましょう。
また、どこで出産するのかも重要なポイントです。現代でも多くの妊婦さんが、里帰り出産を選んでいます。しかし、もしも義父母が近所に住んでいる場合は、出産に付き添いたいと思っているのかもしれないのです。決定しないまでも「里帰り出産を考えている」という意向は、伝えておきましょう。
会社へ報告する前に決めておくべきことは?
仕事を持つ女性にとって不可欠なのが会社への「妊娠報告」。会社への報告前にも夫婦で決めておくべき重要なポイントがあるのです。妊娠が確定した夫婦が最優先で考えるべきなのが、「どうやって子どもを育てていくか」ということ。家族で生活していくには、ご主人の収入だけで食べていけるのか、奥さんも働く必要があるのか、リアルに計算してみる必要があるでしょう。
また、住む場所によっても条件が違ってきます。ご主人が転勤する可能性、実家の近くで子育てしたいなど、問題は尽きません。「仕事を続けたい」「キャリアを積みたい」とはいっても、育てられる環境がなければ続きません。会社に「妊娠報告」をする前には、今後のライフスタイルについて夫婦で真剣に話し合う必要があります。
ひと言で「妊娠報告」と言っても千差万別。置かれている立場や状況によって、考えておくべきことが変わってきます。「妊娠報告」をする前にライフスタイルに合わせたポイントを夫婦で決めておけば、今後のトラブルを避けることができますよ。少しでも不安のないマタニティライフをおくるためにも、しっかりと話し合うことは大切なのです。(TEXT:佐藤 真由美)
※2017/11/07:誤字修正