1歳半で保育園生活をスタートさせた、わが家の娘。忙しい朝に限って、保育園に行きたくない!と言わんばかりにぐずっていました。忙しい朝にぐずられると、ついイライラしてしまいがちですが、時間がなくても朝をハッピーに変えられる方法があるんです! 私も娘も気持ちよく家を出発できるようになった体験談を紹介します。
言葉にはしないけれど、朝はグズグズ
私の娘が保育園に通い始めたのは、1歳半のとき。最初は、わけがわからないうちに始まった保育園生活も、慣れてくると「パパやママに会えない時間が始まる」と理解した様子でした。
娘の性格的に泣きわめいたり、ワガママを言ったりするわけではなかったものの、登園の時間になると笑顔がなくなり、シュンとする娘。見ているこちらも切なくなるぐずり方で、小さな娘に我慢を強いていることに、一時は働くことへの罪悪感が芽生えたほどでした。しかし、どうやっても朝は忙しく、娘の心を満たすような方法を思いつくこともなく毎日を過ごしていました。
単純だけど効果があった!登園前の「ハグ」
シュンとする娘を尻目に、朝の支度に追われる毎日。ゆっくり話をする時間もなく、ちゃんと娘をケアできないことが気がかりでした。通勤電車に揺られながら、忙しい朝でもちゃんと娘の心を満たす方法がないか考えました。まだまだ甘えたい盛りの娘。単純だけど「ハグしてみよう!」と思いつきました。
次の日、たった数秒間でもギュッとハグをすると、強く抱き返してくれた娘。「ママも○○ちゃんに会えないのはさみしいよ」と私が言うと「うん」と娘もうなずき、「ママもお仕事がんばるね。一緒にがんばろうね」と言うと、シュンとしていた娘の背筋が伸び、力強く「うん」とうなずいてくれました。一瞬でも触れ合い、気持ちに共感してもらえる時間を持つことが、娘にとっては何よりもの励みになったようでした。
時間がなくても、心に寄り添ってみる
1秒の時間でも惜しいほど、朝はバタバタしてしまうわが家。当初は「保育園に行ってくれないとママお仕事できない!」という発想だったため、娘になんとなく甘えづらい雰囲気を出してしまっていたのかもしれません。
時間に余裕がないなかでも娘の心に寄り添える方法を見出したことで、自分の心も満たされるようになりました。さみしい思いをしていたのは娘だけではなかったことに、遅ればせながら気付かされた私。「さみしいよね……ママもさみしいけど、一緒にがんばろう!」というスタンスに変化しました。さみしい気持ちに無理してフタをするのではなく、寄り添って、共有してみることが大切だと実感した貴重な経験です。
いつもしていることだけど、忙しいときにはつい忘れてしまいがちなハグ。ハグをしながら「今日もがんばろうね」とやさしく声をかけるだけで、1日の始まりがハッピーになりました。それ以来、些細なことでも言葉にして、触れ合って共有する瞬間を大切にしています。
著者:金谷ともみ
第2子妊娠中、5歳の娘の母。働きながら結婚、出産、産休育休を経て復帰、マイホーム購入などを経験。よりフレキシブルな働き方を求めて、ライターに転向。