わが家のパパは、朝早く仕事に行き、夜遅く帰宅します。息子がパパと過ごせるのは休日だけですが、パパは休日出勤も多いのでなかなかゆっくり過ごすことは難しかったのです。息子が生後6カ月のとき、初めてパパに預け、私が美容院に行かせてもらうことになりました。パパと息子初めての2人きりでの留守番の体験談をご紹介します。
初めて留守番を頼もうと思った理由
産後は当面美容院に行けないだろうと思い、妊娠32週のときに髪の毛を切りに行きました。ところが出産後半年も経つと、ショートへアだった私は、長い髪が邪魔で切りたくて仕方がなくなってきたのです。
ある日、母と髪の毛のことで話していると、「パパに任せて美容院に行ってきたら?」という話になりました。これまで息子を任せて外に出たこともなかったですし、パパは仕事が忙しいため、長い時間2人きりにさせたこともありません。正直パパにみてもらうのが不安という気持ちもありましたし、何より私自身が子どもと離れたことがないので、なかなか踏み切ることができませんでした。
しかし、ミルクの間隔もあいてきていて、生活リズムも整ってきていたこともあり、なによりパパと息子が2人になってみるというのも、パパにも私にも必要な時間なのではと考えるようになりました。
パパに息子と2人の留守番のお願い
生後6カ月を過ぎたころ、思い切ってパパに「3時間、2人で留守番をよろしくね」とお願いしました。パパは、私の心配を知ってか知らずか、「いいよ~!」と軽い返事だったので、私は拍子抜け。今思えば、無理と拒否されたり、どうしようと不安そうな態度だったら任せて出かけられなかっただろうと思います。私を不安にさせないために、わざと言ってくれたのではないかと、パパに感謝しました。
そのときのことを後々パパに聞くと、「不安だったけど、信じて任せてくれてるんだからうれしかったよ」と言われ、お願いしてよかったと心から思いました。
短い時間だけど、とても長く感じた3時間
久しぶりの美容院は、家から近く、約3時間程度で終わるコースを予約しました。ミルク育児だったので、スケジュールはある程度決まっているため、ミルクタイムの間の時間を狙いました。パパには、1日のスケジュールをメモに書いて、注意点や昼寝の時間など、普段の息子の様子を説明したり、泣いたときの対処の仕方などを念入りに説明し、準備は万端です。相変わらずパパは、「大丈夫だよ」とニコニコしていました。
美容院に行って髪を切ってもらう3時間は、携帯がいつ鳴るかとハラハラしながら過ごしていたので、とても長く感じました。ところが、髪を切り終わって急いで帰宅し、家に入ると息子とパパの姿がありません。何かあったのかと焦っていたら、扉の裏に2人で隠れて驚かせてきたのです。今でもあのときの2人の笑顔を思い出すと、私まで思い出し笑いをしてしまいます。短い時間でしたが、2人きりで過ごしたことで、仲が深まったように感じた初めての留守番でした。
はじめは3時間だった留守番時間も少しずつ長くなり、それからも何度か2人で過ごしてもらっています。「たまには、友達と外でごはんでも食べてきたら」とパパが言ってくれるので、ストレス発散にもなり、毎日の子育てや家事を頑張ることができています。
著者:矢野えみ
1歳男児の母。妊娠を機に、5年間続けていた介護職を退職。出産後、ハンドメイド作品販売をしながら、子育てと仕事の両立を目指してライターに転身。自身の体験をもとに子育ての体験談を執筆中。