「実は…」なんて言えない
小学6年生のとき、休み時間にトイレに行った際、下着に血のようなものが付いていることに気づきました。当時は生理だとわからず、突然のことに焦ってしまった私。ひとまず担任だった女性の教師に状況を説明すると、先生は私を職員室へ連れていってくれました。そして、生理ということを教えてもらい、ナプキンとショーツを渡してくれたのです。
先生にナプキンの使い方、ショーツへの取つけ方を教えてもらい、私はトイレでナプキンを着け、その後教室へ。すると、私がトイレに行ったきり長い時間戻ってこないことを不思議に思っていたのでしょう。クラスメイトの女の子から「どこへ行っていたの?」と聞かれました。
当時の私は、下着を汚してしまった恥ずかしさから「生理が始まった」と素直に言うことができず……。どのように答えたらいいのかわからず、結局あいまいに流してしまいました。その後、しばらくして女子だけ別の教室に集められ、生理のしくみやどうやって子どもが生まれるかなどの授業がありました。「どこへ行っていたの?」と声をかけてくれた友人も、その際にいろいろと察してくれたのではないかなと思っています。
友人も、単に疑問に思い「どこへ行っていたの?」と声をかけてくれただけだと思うものの、当時の私は下着を汚してしまったということもあり、「生理とは恥ずかしいもの」という気持ちが強かったです。これが、もっと前に生理を知っていて、「成長に伴い女性の体に起こること」とわかっていれば、また気持ちは違ったかもしれません。そういう意味でも、自宅や学校での性教育の大切さを、親になった今、改めて実感しています。
著者:丘里リル/50代女性・2兄弟を育てる母。趣味はドラマ鑑賞と博物館鑑賞と英会話の勉強
イラスト:ふるみ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
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