吐き出したそれを、まさか…?
義母は、「お風呂上りは白湯をあげたらいい」「泣いても放っておいたほうが強い子になる」など、昔の子育ての感覚で息子に接します。しかし、その日は大人の目がたくさんあるし、大丈夫だろうと思って預けることに。息子はまだ食べられるものが限られていましたが、おいしそうに食べている様子にひと安心。
ところが、私がお手洗いに立ち、戻ったとき、衝撃的な瞬間を目の当たりにすることに! なんと義母は自分の口でかみ砕いたかまぼこをお皿に吐き出し、それを息子にあげていたのです! 気づいたときには遅く、すでに何口かあげたあとでした。
「お義母さん!」と大きな声で呼ぶと、びっくりした顔でこちらを向きました。私は急いで息子を抱きかかえると「ちょっと、何よ!」と義母は怒り出します。大人の口でかみ砕いた食べ物をあげるのは、衛生的に受け入れられないことを話すと「神経質になりすぎよ」とあざ笑われる始末。ほかの大人も「昔ならよくあることよ」と言ってきます。確かに衛生に関する意識は人それぞれですが、感染症のリスクも考えるとどうしても受け入れられず、日ごろから体調不良にならないようにしていた努力を台無しにされた気がして、悲しくなりました。
すると、酔って横になっていた夫が事態に気づき、「母さん、昔と今の子育ての常識は違うんだよ。息子に何かの菌が入ったりしたら困るからやめて」とひと言。そして「お酒で気分がよくなってて、ちゃんと息子のことを見てなくてごめん」と私に謝ってくれました。義母は不服そうな表情。お正月の雰囲気が少し悪くなってしまいましたが、また同じことが起きるといけないので、注意してくれた夫には感謝しています。
その後、義実家へ遊びに行っても、義母が息子に食事あげることはなくなりました。自分以外の人に子どもを預けるときは、日ごろ気をつけていることをあらかじめしっかり伝えるようにしようと思った出来事です。
著者:谷口ひかり/30代・ママライター。初めての育児に奮闘中の、1歳の男の子を育てるママ。意思表示ができるようになった息子は、地面に転がり今日も泣いている。毎日の楽しみは、寝かしつけ後の晩酌。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
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